吉岡心平のマーク

タキ11850形11850

私有貨車

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タキ11800形
タキ12000形

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ロット表


 ページ
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特別編538
特別編540

●積荷
●構造

入口


 塩化第二鉄液は、自家エッチングを試みた模型ファンにはお馴染みの、金属の食刻や水処理の凝集剤として使用される黒褐色液体。タンク車で輸送するのは38%水溶液で、昔は塩酸やカセイソーダ液タンク車の臨専により輸送されていた。

 タキ11850形は37トン積塩化第二鉄液専用車で、一専用種別一形式一両の珍車である。昭和57年5月日車でタキ1500形15591から改造された。種車は昭和37年12月日車東京製の石油類専用車で、余剰化により転用されたものである。

 設計比重は1.41・タンク容積は26.2mであった。改造では新品の缶体を在来の台枠に積載したため、タンク体は通常より細くかつ長い。

 新製されたドームレスタンク体は耐候性高張力鋼製の内面に厚さ5mmのゴムライニングを施したもので、鏡板には作業口があった。寸法は直径1,800mm・長さ11,350mmで、補強環を外側としたのが珍しい。
 台枠は種車のものをそのまま流用し、台枠は平型で長さ12,900mm・BC間距離は9,600mm、ブレーキ装置は手+KD形空気、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は日本石油輸送KK・常備駅は南港だったが、僅か一週間後に東ソーKK所有・新南陽駅常備に変更された。同地の工場から九州方面に運用されていた。現時点では生存している模様である。


■主要諸元
改造年   昭和57年5月
改造所   日車
設計比重 1.41
タンク容積 26.2m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク内面 厚さ5mmゴムライニング
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク直径 1,850mm
タンク長さ 11,350mm
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      12,900mm
BC間距離  9,600mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ11850形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
11850 S5705▲ 日車 タキ1500 15591 日本石油輸送KK

タキ11850形11850の写真

【写真1539の1】 タキ11850形11850 P:吉岡心平所蔵

タキ1500形15591の写真

【写真1539の2】 タキ1500形15591 P:吉岡心平所蔵

種車となったタキ15591の落成写真。


【特別編539】041030作成R4、050422R4A、060325写真1539の2追加、070626R4A2、071124ロット表R3
追加、081224R4BY、131005諸元追加+R4C。