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タキ3700形3722 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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●積荷 |
■入口 |
さまざまなスタイルが混在するタキ3700形酢酸専用車だが、今回はステンレス鋼製のタンク体を初めて採用したロットを取り上げる。 タキ3722は昭和35年9月日立で、3721との2両ロットとして誕生した。 本ロットは、本形式で初めてステンレス製タンク体を用いたロットとして記憶される。外観・構造は8ケ月前に同一メーカー・ユーザーのコンビが製作したタサ5200形5200,01を拡大し、荷重を1.5倍としたものだが、サイズアップはタンク直径より長さを延長することで行なわれたため、台枠長さはタキ3000形に匹敵する数値となった。 タンク材質はステンレス鋼製で、酢酸に対する耐食性を満たすためモリブデン含有のSUS316L材を用いた。強度が大きいため板厚は胴板6mm |
鏡板8mmと薄い。寸法は直径1,839mm・長さ11,670mmで、周囲には保温用断熱材と内部にはステンレス製の加熱管を装備していた。 所有者は昭和電工KK・常備駅は鹿瀬だったが、昭和40年6月に吹田操駅に移った。昭和41年3月にはコンビナートへの参加に伴い、常備駅はそのまま所有者は徳山石油化学KKとなり、同年10月には常備駅も周防富田となった。昭和55年10月の駅名変更で新南陽駅常備となったが、直後に日本石油輸送KKに移籍し南港駅常備となり、昭和58年11月に駅名は名古屋南港となった。昭和63年2月には再度移籍して日本陸運産業KK・神栖駅常備となり、平成8年2月に廃車となった。 |
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■主要諸元 製造年 昭和35年9月 製造所 日立 設計比重 1.04 タンク容積 29.0m3 ●上廻り タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付 |
タンク材質 ステンレス鋼 タンク板厚 胴板6・鏡板8mm タンク直径 1,839mm タンク長さ 11,670mm 熱絶縁 あり 付帯設備 蒸気加熱管 ●荷役方式 荷役方式 上入れ上出し式 |
●下廻り 台枠形式 平形 長さ 12,600mm BC間距離 9,300mm 留置ブレーキ 手 空気ブレーキ KE305形 台車 TR41C形 |
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【写真200の1】 タキ3700形3722 昭和50年2月28日 周防富田駅にて P:吉岡心平
【写真200の2】 タキ3700形3721 昭和59年8月2日 南港駅にて P:吉岡心平
ほぼ同じ生涯を辿った兄弟車であるタキ3721の日石輸送時代。