吉岡心平のマーク

タキ2800形12928

私有貨車

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タキ2750形
タキ3000形

 番号
[ロット表]

タキ12923

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第192週
第194週

積荷

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 その昔、ファンの間で話題となった「内面ゴムライニング」標記のタキ2800形を紹介しよう。

 タキ2800形は30トン積カセイソーダ液専用車として、昭和28〜41年に332両が製作された形式である。カセイソーダの30トン車は、鉄肌裸タンクのタキ400・1400形から、保温付の本形式を経て、保温とゴムライニングの両方を持ったタキ2600形と進化したとするのが定説だが、エポキシ樹脂塗装など耐薬品性の高い表面処理法の発達は、これをゴムライニングに代替可能とした。劃して昭和30年代後半には、タキ2800形でありながらタキ2600形と共通に使用出来る車両が出現したのである。

 タキ12928は昭和40年6月三菱製で、12928〜31の4両ロットに属している。4ケ月後に同一メーカー・所有者で製作されたタキ12932が、本形式最後の新製車となったので、本車もタキ2800形の最終形と言ってよいだろう。

 タンク体は普通鋼製で、寸法は直径1,850mm・長さ7,900mmと、本形式では標準的な値であった。資料でば内面に厚さ1mmのネオコート処理が施されていたとあり、「ネオ・・・」の中身は不明だが、エポキシ系の耐食塗装ではないかと思われる。昭和50年に撮影した写真1では、番号の下に「内面ゴムライニング」と表示があり、これを信ずればタキ2600形並に改造されていたことになるが、他形式で内面エポキシ処理されたタンクをゴムライニングと誤って標記した事例もあり、真偽の程は判らない。
 またタンク周囲には厚さ50mmのグラスウールと薄鋼板からなる保温キセがあった。
 台枠は長さ8.900mm、ブレーキは手+KD・台車はTR41CからTR41Dに改造された。

 所有者は大阪曹達KK・常備駅は安治川口である。昭和54年5月王子ゴムでタキ2600形52619に改造され、昭和63年11月に社名がダイソーKKとなった後、平成5年11月に廃車となった。


タキ2800形12928の写真

【写真193】 タキ2800形12928 昭和50年10月10日 塩浜操駅にて P:吉岡心平


【第193週】040509作成R4、050412R4A、070802R4A2、090614R4BY、130414R4C。