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タキ8100形8100

私有貨車

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タキ8050形
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解説


タキ8104

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第193週
第195週

積荷
●構造

入口


 今回は、タキ8100形のトップナンバーを紹介する。

 タキ8100形は30トン積希硝酸専用車で、希硝酸タンク車の発達過程では15トン・20トンと進歩してきた次に作られた形式である。実は同種の車両が戦時中に計画されたが、実現は昭和35年となった経緯がある。タキ300形の希硝酸版が見られたかも知れないのに残念だ。

 タキ8100は昭和35年3月三菱製で、1ロット1両であった。外観・構造は2年前に製作されたタサ3300形20トン車を拡大したものである。本車は試作的色彩が強かったようだが、使用実績は良かったようで、一両で登場した4ケ月後には、同一形態の01〜04の4両が増備された。

 タンク体はステンレス鋼製で、板厚は胴板8mm・鏡板10mmと、後に作られた日立製より厚目である。タンク寸法は直径1,870mm・長さ8,080mmで、これが本形式の標準値となった。
 荷役方式は空気加圧による上出し方式だが、時期によってS字管の本数・形状などが相違する。これは一時期クロールスルホン酸輸送に転用されていた事とも無関係ではないようだ。
 台枠は平形で、長さ8.700mm・BC間距離5,400mmであった。ブレーキは三菱製特有のKC形である。

 落成時の所有者は三菱化成工業KK・常備駅は黒崎で、会社名は昭和63年5月三菱化成、平成6年10月三菱化学と変遷したが一貫して黒崎が基地で、平成9年10月に廃車となった。


タキ8100形8100の写真

【写真194】 タキ8100形8100 昭和50年10月6日 安治川口駅にて P:吉岡心平


【第194週】040516作成R4、050303R4A、070728R4A2、090208R4BY、100629R4B。