吉岡心平のマーク

タム100二代形175

私有貨車

 形式
索引

▲タム100初代形
タム200形

 番号
[ロット表]

タム139
タム1122

 ページ
索引

第146週
第148週

積荷
●構造

入口


 今回は「オコバのD51」ならぬ、「重装備のタム100」を取り上げる。

 戦中期に大量増備された形式に、濃硝酸専用のタム100形があるかせ、これは戦争遂行に必須な火薬・爆薬の原料を輸送するためであった。統制経済を反映して、ユーザー単位で両数を割当て、一旦「産業設備営団」が所有した上で各メーカーに貸し出す形態とされた。
 アルミの溶接技術が未熟だった当時、アルミ製タンク体のタンク車をこれだけ製作したことは驚きである。ドイツ・アメリカは別格として、イギリスではアルミタンク車の代りに、特殊構造が不要なアンモイア水専用車を量産したのに比べると、我国のアルミ溶接技術は、思いのほか進んでいたと言うことなのだろうか・・・

 タム175は昭和17年12月日立製で、宇部興産に割当てられた174から198の25両の一両であある。落成時のメーカー写真が様々な本に掲載されているので、ご覧になった方も多いことだろう。
 25両のうち本車を含む11両は、相変わらず濃硝酸輸送に使用されたが、昭和30年代後半から老朽化したタンク体の補強工事が施行された。内容はタンク受台の増設とセンタアンカ部の補強、そしてドーム部の更新だが、これらは同時ではなく別の時期に行われた。

 所有者は産業設備営団(借受使用者宇部興産KK)・常備駅は沖山旧鉱であった。昭和24年8月に所有者は宇部興産KKとなった。常備駅は宇部付近の線路整理で宇部港駅となったようである。昭和51年11月に廃車となった。


タム100形175の写真

【写真147】 タム100形175 昭和49年12月23日 西名古屋港駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第27巻に「P01572」として収録されています。


【第147週】030622作成、040504R4、050414R4A、050414R4A、071010R4A2、080815R4BY、130701
R4C。