タム900形1027 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
番号 |
▲タム1025 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
形式の最初と最後には奇妙なクルマが多い。前者は試作車で判りやすいが、後者はレゾンデートルの特定が難しいから厄介だ。 タム1027はタム900形15トン積カセイソーダ液専用車では珍しい純新車として、昭和29年5月に川崎で製作された。タム1026と2両1ロットであった。 外観・構造は一見すると近代的なスタイルだが、良く見ると奇体な点がある。タンク体の腰が高く、タンク受台の帯金固定部がやけに両側に張り出しているのだ。 |
も帯金固定部の張り出しは、川崎製独特のキセ外側に巻く帯金を考慮したためだ。同社製で後天的にキセを外した例には国鉄所有のタ1200形があるが、この場合はキセとタンク体間にスペーサーが残されているから、本車の場合は新製時からキセは無かったものと思われる。むしろ気になるのはキセを予定したのと省略したことの理由だ。 所有者は鐘淵化学工業KK・常備駅は高砂港であった。昭和35年9月にKK井上孫商店所有・幸崎駅常備となった。この時点で濃硫酸の臨時専用になったものと推定される。昭和52年12月に廃車となった。 |
|
|
【写真135】 タム900形1027 昭和50年8月1日 幸崎駅にて P:吉岡心平
この写真は吉岡写真CD−ROM第24巻に「P01420」として収録されています。