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タキ10300形10300 |
私有貨車 |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
タンク車の中には、リストラにより第二の人生を歩んだ車も多い。今回s取り上げたタキ10300形もその一つだ。 タキ10300形は30トン積ブチルアルデヒド専用車で、昭和43年2月三菱でタキ6900形6904,08,12から改造された。種車は30トン積アクリルニトリル専用車で、多数の積荷に転用されたことで有名な形式である。 改造では純度保持を要する積荷に転用するため、種車の鉄肌タンクをステンレス製とした・・・ と書けば簡単だが、高価なステンレスの使用量をケチるため、従来のタンク体の鏡板を切断し、胴板内面に厚さ2mmのステンレス薄板を貼り付けた。鏡板は張付け加工が面倒なので廃却し、新たに購入したステンレス製の鏡板を取り付けた。 |
荷役装置は種車の上出し方式をそのまま踏襲した。種車時代は毒性が高い積荷のため、弁装置の周囲は円筒形のプロテクタで保護されていた。このため弁装置は縦長となっていたが、プロテクタを撤去した今では異様なスタイルである。 所有者はKK化成水島・常備駅は東水島で、昭和46年7月に三菱化成工業KK・塩浜駅常備に移動したが、昭和54年7月には東水島常備に戻った。その後、会社名は昭和63年5月に三菱化成KK、平成6年10月に三菱化学KKと変遷したが、一貫して金町などへのブチルアルデヒド輸送に使用され、平成7年9月に廃車となった。 |
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●類似形式 タキ4150形4150 タキ6913の改造車で昭和42年若松改造。 タキ6500形6508 タキ6906の改造車で昭和40年三菱改造。 タキ10350形10350 タキ6911の改造車で昭和43年三菱改造。 |
ロット | 番号 | 製造年 | 製造所 | 旧形式 | 旧番号 | 落成時の所有者 |
1 | 10300〜10302 | S4302▲ | 三菱 | タキ6900 | 6904,6908,6912 | KK化成水島 |
【写真124の1】 タキ10300形10300 昭和51年4月18日 塩浜操駅にて P:吉岡心平
【写真124の2】 タキ10300形10301 昭和50年5月11日 塩浜操駅にて P:吉岡心平
この写真は吉岡写真CD−ROM第22巻に「P01296」として収録されています。