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タム7100形7194 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
番号 |
▲タム7173 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
今回はLPガスの専用車を取り上げる。どうしても私有貨車セミナーと内容がダブるが、何卒ご容赦願いたい。 タム7100形は15トン積液化プロパン専用車で、昭和35〜37年に104両が製作された。LPガスタンク車は、昭和30年代後半から40年代初頭にかけての短期間に、1,000両近くが製作されるという猛烈な普及を示した。このためタムからタサへの移行が早く、業界団体による標準化が早くから推進されたこともあって、外観・構造面での変化は少なく、趣味的な興味は乏しい。 タム7194は昭和36年10〜11月に日立で製作された7190〜94の一員である。当時は既にタサ5400形が量産されており、タムとしては最終期の作品である。セミナーでも述べたが、タンク踏板の構造が、在来車と異なる変形ロットであった。 |
ボイラー鋼板製のタンク体は直径1,900mm×長さ12,782mmで、周囲には保冷のため厚さ70mmのスチロポール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。なお、スチロポールとはポリスチレンフォームの商品名で、略称「SP」として日立が好んで使用したものである。キセは5分割で、継目はバンドで合わせるタイプであった。 落成時の所有者はゼネラル瓦斯KK・常備駅は清水であった。昭和37年3月、常備駅は名電築港に変った。昭和38年2月には法改正により、専用種別は液化プロパンからLPガスに変更された。昭和40年3月には浮島町に異動し、最後まで活躍したLPタムの一両であったが、昭和51年9月に廃車となった。 |
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【写真120】 タム7100形7194 昭和51年7月18日 塩浜操駅にて P:吉岡心平