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タム100二代形1180 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
▲タム100初代形 |
番号 |
ページ |
●積荷 |
■入口 |
15トン積濃硝酸専用車であるタム100二代形については、かつてレイルマガジンに連載した「私有貨車セミナー」で取り上げたが、皆さんにはご覧頂いただろうか。 タム1180は昭和20年4月日立で1176〜81の一員として製作された。その後、日立笠戸は艦砲射撃で被災したこともあり、これが戦中製では最後のロットとなった。当時のアルミ製タンク体の通例として、なにかと不都合だったようで、昭和29年10月にタンク体を三菱で更新している。 本車は不幸なことに、昭和37年2月25日、積車で東海道本線を運行中、鷲津駅での貨物列車 |
脱線事故に巻き込まれ、タンク体は大破し積荷である濃硝酸の流出事故を惹起した。事故記録には「流出液による外部の被害が甚大であった」とある。昭和37年当時、責任事故で私有貨車が破損した場合、国鉄の考え方は現状復帰を基本としていた。このため本車の場合は、三菱で当時としてはクラシックな昭和29年タイプのアルミタンク体を再製して復旧したようだ。 所有者は日本窒素肥料KKで、会社名は昭和25年3月に新日本窒素肥料KK、昭和40年1月にはチッソKKと変わったが、常備駅は水俣であった。昭和50年3月に旭化成工業KK・南延岡駅常備に異動したが、昭和50年6月に廃車となった。 |
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【写真85】 タム100形1180 昭和49年5月14日 越中島駅にて P:吉岡心平