貨車銘板研究室−006

飯野産業→飯野重工→舞鶴重工

昭和34年 飯野重工 舞鶴 (タキ3600形3608)

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2002/3/11 作成

■社名・工場の変遷

昭和19年3月 創立 飯野産業(株)
昭和22年 工場設立 飯野産業(株)舞鶴車両製作所
昭和24年 工場改称 飯野産業(株)舞鶴造船所車両部
昭和28年11月 改称 飯野重工業(株)
昭和38年4月 改称 舞鶴重工業(株)
昭和46年4月 合併吸収 日立造船所(株)舞鶴工場
※表のように社名変更を重ねたが,原稿では飯野の名称を統一的に使用する

■ 昭和34年 飯野重工 舞鶴 写真29

 飯野重工(株)は昭和28年に誕生(正確には改称)しているが,銘板で初めて飯野重工が使われるようなったのは,昭和34年からである。理由は定かでないが,車輌工場の組織名称変更が有ったのかもしれない。

 さて,この銘板の主はタキ3600形3608である。タキ3600形は昭和28〜42年に13輌が新製された30トン積糖蜜専用車で,メーカーは2輌を除く11輌が飯野だ。また,所有者も日本甜菜製糖(株)と合同酒造(株)の2社で,常備駅は十勝清水などの北海道と八戸という寒冷地である。

 タキ3608は昭和34年10月に合同酒造(株)向けに新製されたもので,常備駅は旭川である。その後,昭和54年に内外輸送へ移動し,常備駅も伏木となった。

 タキ3608を含む飯野製タキ3600形の最大の特徴はタンク歩み板にある。形式図でも分かるとおり,1枚物の歩み板で通常縞鋼板が張られている部分に,帯鋼が放射上に張られていた。この理由は,降雪地帯で運用されるため,作業員が歩み板上で滑らないための考慮と考えられる。

 昭和54年に同形式の仲間6輌と共に内外輸送(株)へ移ってからは,伏木港に荷揚げされた輸入糖蜜の輸送に活躍していたが,昭和61年に廃車された。

写真30 タキ3600形3608

昭和57年10月10日 伏木

飯野の銘板


銘板-002a

昭和24年舞鶴車輌 飯野産業

タ1200形1231

銘板-003

昭和24年舞鶴造船 飯野産業

タム500形2538

銘板-004

昭和26年 飯野車輌 舞鶴

タム500形2659

銘板-005

昭和34年 飯野車輌 舞鶴

タキ300形4444

銘板-006

昭和34年 飯野重工 舞鶴

タキ3600形3608

銘板-007

昭和41年 舞鶴重工

タキ4000形34064

 

 

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