貨車銘板研究室−005

飯野産業→飯野重工→舞鶴重工

昭和34年 飯野車両 舞鶴 (タキ300形4444)

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2002/3/8 作成

■社名・工場の変遷

昭和19年3月 創立 飯野産業(株)
昭和22年 工場設立 飯野産業(株)舞鶴車両製作所
昭和24年 工場改称 飯野産業(株)舞鶴造船所車両部
昭和28年11月 改称 飯野重工業(株)
昭和38年4月 改称 舞鶴重工業(株)
昭和46年4月 合併吸収 日立造船所(株)舞鶴工場
※表のように社名変更を重ねたが,原稿では飯野の名称を統一的に使用する。

■ 昭和34年 飯野車両 舞鶴 写真20

 昭和28年,飯野産業(株)は商事部門を分離し,飯野重工業(株)に改称した。しかし,銘板は昭和34年まで飯野車両のままで,飯野重工の銘板は同年になってやっと登場している。

 この銘板の持ち主は,タキ300形4444とナンバーマニア必見のぞろ目である。撮影場所は,今は無き,岡山臨港鉄道の南岡山である。国鉄貨車と異なり私有貨車は常備駅と運用が決まっているため,このような特定番号機を撮影する機会には比較的恵まれていた。とはいっても何時でも会えたわけではないが。

 タキ4444はタキ4443と共に誕生した。所有者は同和鉱業(株)で車籍編入時の常備駅は汽車会社前であったが,後年,南岡山に変更された。昭和34年飯野製のタキ300形は本ロットのみでである。タキ300形は昭和7〜51年に483輌が製造された30トン積濃硫酸専用車で,タム400形15トン車と共に,戦前・戦後をつうじで濃硫酸の代表形式であった。

 飯野がタキ300形を新製したのは昭和30〜35年の6年間で46輌に過ぎず,全車,同和鉱業向けであった。本車の外観・構造は,標準的なものだが,固定軸距が○○mmと当時製造されたタキ300の中では長かったため,TR41D改造の対象とならず,最後までTR41Cを履いていた。また,写真21のタンク体中央部を横一杯に走る溶接線が,飯野製であることを主張していた。なお,本車は昭和59年12月末に廃車された。

写真21 タキ300形4444

昭和58年3月21日 南岡山

飯野の銘板


銘板-002a

昭和24年舞鶴車輌 飯野産業

タ1200形1231

銘板-003

昭和24年舞鶴造船 飯野産業

タム500形2538

銘板-004

昭和26年 飯野車輌 舞鶴

タム500形2659

銘板-005

昭和34年 飯野車輌 舞鶴

タキ300形4444

銘板-006

昭和34年 飯野重工 舞鶴

タキ3600形3608

銘板-007

昭和41年 舞鶴重工

タキ4000形34064

 

 

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