吉岡心平のマーク

トキ21500形21512

JR貨車


 鉄鋼製品輸送用の物適貨車のうち、濡損を嫌う「冷延コイル」を輸送する貨車。既に屋根開閉式有蓋車のワキ9000形が試作されていたが、車両価格が高かったため、無蓋車にカバーを付けた改造車として開発された。

 昭和44〜46年にトキ15000形を改造して31両が製作された。

 改造では床板より上の部分を撤去し、床板上にコイル受台と引き違い式のカバー、そしてカバー

に合わせた妻板を新設した。自重増のため、荷重は33トンと種車時代より2トン減った。

 落成時の配属は千葉局君津駅(新日鉄)・東京南局塩浜操駅(日本鋼管)、そして天王寺局和歌山操駅(住金)に配置され、主に自動車メーカー向けに冷延コイルを輸送した。JR貨物にはトキ21510〜21512の3両が承継され、東港駅(新日鉄)から南三条駅へのコイル輸送に使用された。21512は一足先に廃車され、残った2両も平成20年3月に廃車となり形式消滅した。


●関連形式 ワキ9000形9000(JR貨車025) 昭和41年に新製された屋根開閉式の鉄鋼輸送用物適貨車。


【JR貨車039】060706作成R4、080815本文・データ修正。


JR貨物継承車番号表 年度別両数変遷

No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車
21510 H2003 21511 H2003 21512 H0707

 

【写真3039】 トキ21500形21512 平成4年12月30日 東港駅にて P:吉岡心平

既に廃車となった車両である・・・合掌。