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ワキ9000形9000

JR貨車


 ワキ9000形は国鉄の物資別適合貨車の中でも、超有名な形式である。

 ワキ9000形は30トン積の屋根開閉式有蓋車で、昭和41年汽車で2両が製作された。用途は冷延コイルの輸送用であった。

 基本構造はワキ5000形の屋根を開閉式として車内にコイル緊締用の受台を設置したものだが、車体長さは12,650mmとワキ5000形より2,200mm短くなった。また軽量化のため側扉と屋根はアルミ製である。車内にはコイル9個分の受台があり、最大では15トンコイル2個を積載可能であった。車体塗色は当初は青22号であったが、

合理化のためワム80000形と同じとび色2号に変更された。屋根はアルミ地肌だったが、後に車体色と一緒に塗装されるようになった。
 ブレーキはASD形積空、台車はTR63Bだったが、後にバネ系を変更したため実態は異なり、特殊仕様が災いしてTR63F改造は実施されず、最後まで初期のTR63系台車の面影を残していた。

 落成時の配置は飾磨駅で、名鉄線土橋駅に運用された。鉄鋼製品の輸送用としては大変高価な貨車であり、量産は見送られた。JR貨物には2両揃って承継され、晩年は名古屋南港から東三条へのコイル輸送に使用されていたが、平成7年に形式消滅した。


●関連形式 トキ21500形21512(JR貨車039) トキ15000形改造の鉄鋼輸送用物適貨車。


【JR貨車025】051201作成R4、060706リンク追加。


JR貨物継承車番号表 年度別両数変遷

No. 番号 廃車 No. 番号 廃車
9000 H0704 9001 H0704

ワキ9000形9000の写真

【写真3025】 ワキ9000形9000 平成4年12月30日 東港駅にて P:吉岡心平