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タキ3900形3905 |
私有貨車 |
○ |
形式 |
番号 |
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ページ |
●積荷 |
■入口 |
タキ3905は昭和29年12月三菱で、3905〜3908の4両ロットとして誕生した。本形式では2番目のロットで、東レがナイロン原料の輸送用として製作した3900〜3911,3916〜3927の一員である。 外観・構造は半年前に製作された第一ロットの増備で、タサ3400形20トン車の車体を1.5倍に伸ばした構造である。積荷の石炭酸は腐食性かつ常温付近で固化するため、タンク体内面には当時高価だったステンレス板を貼り付け、タンク周囲は全体を均一に加熱するため二重構造となったタンク体や、その間隙に上部から蒸気を送り込むための蒸気配管など、他に類の無い形態であった。 |
一方、台枠以下は通常のタンク車と同様で、平形台枠に重量車用のKE形空気ブレーキとTR41A台車の組合せである。 落成時の所有者は東洋レーヨンKK・常備駅は東名古屋港であった。昭和36年12月に三井物産KK所有・昭和町駅常備となり、常備駅は昭和41年1月に汐見町、昭和46年2月に前川と移った。ナイロンの製法転換で主たる用途はフェノール樹脂に移り、接着剤や樹脂、合板メーカーなどに運用された。僚車は昭和48年頃に廃車となったが、本車だけは昭和49年6月に石油荷役KK所有となり、塩釜埠頭駅常備で生き残った。昭和53年6月に廃車となった。 |
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■主要諸元 製造年 昭和29年12月 製造所 三菱 設計比重 1.0545 タンク容積 29.0m3 ●上廻り タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付 タンク材質 普通鋼 |
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm タンク内面 ステンレス鋼板 タンク直径 1,890mm タンク長さ 10,650mm タンク周囲 ジャケット式外部加熱管+ グラスウール厚さ66mm ●荷役方式 荷役方式 上入れ下出し式 |
●下廻り 台枠形式 平形 長さ 11,500mm BC間距離 8,300mm 留置ブレーキ 手 空気ブレーキ KE305形 台車 TR41A形 |
【写真1985】 タキ3900形3905 昭和49年3月2日 田端操駅にて P:吉岡心平