吉岡心平のマーク

タキ50000形50001

私有貨車

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タキ46000形
タキ55000形

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[ロット表]


タキ50003

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特別編741
特別編743

●積荷
●構造

入口


 石油のタンク車と言えば異径胴だけになった時代だが、タキ50000形の最初の2両こそは、異径胴の元祖となった記念すべき車両である。

 タキ50000と50001は昭和35年5月日車本店製であった。

 今でこそ私有貨車と言えば標準設計が盛んだが、タキ50000形の登場時は日車の独自設計としての色彩が強く、後の量産型とは異なる点が多々ある。

 設計比重は0.73・タンク容積68.5mであった。
 タンク体は普通鋼製で、初めてF5s形異径胴を採用した。タンク寸法は両端直径2,050mm・中央直径2,500mm、長さは16,650mmであっ

た。試作車のため量産車とは相違点が多く、気付き難い点の例では、異径胴の折れ曲り部のRが急峻である。
 台枠は50系独特の中梁省略形で、長さは17,700mm・BC間距離は13,700mmであった。
 タキ50000形が凄いのは、下回りの装備品を全て独自設計品で揃えた点にあり、自連緩衝器は新設計の油圧式、ブレーキはU254−356シリンダを使用した独自の積空ブレーキ、留置ブレーキは縦方向のハンドルが特徴の手ブレーキ、果ては台車も自主開発した3軸台車で、後に国鉄の試作番号が与えられ、TR92形となった。

 落成時の所有者はシェル石油KK・常備駅は浜安善であった。昭和56年5月に日本石油輸送KKに移籍し塩浜駅常備となり、翌57年8月に廃車となった。


●同一系列 タキ55000形55004 50系の石油類専用車、昭和36年日車本店製。


タキ50000形50001の写真

【写真1742】 タキ50000形50001 昭和52年9月10日 塩浜操駅にて P:吉岡心平


【特別編742】070116作成R4A、070901R4A2、081020R4BY、100902R4B。