吉岡心平のマーク

タキ7200形7204

私有貨車

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タキ7150形
タキ7250形

 番号
ロット表


タキ7207

 ページ
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特別編694
特別編696

●積荷
●構造

入口


 アルコール輸送用のタンク車には、接液部にステンレス鋼を用いたグループがある。その嚆矢となったのが、ここで取り上げるタキ7200形だ。

 タキ7200形は30トン積アルコール専用車で、タキ3500形と同一荷重だが、タンク内面をステンレス薄板貼りとした点が異なる。全部で4ロット8両あり、トップナンバーはタキ3500形3519の改造車だったが、昭和34年に追加された7両は新製車であった。当初はアルコールでも品質保持を要する積荷を目的としたようだが、タンク内面処理技術が進歩するにつれ、本形式は酢酸ビニルなどの化成品輸送に活路を見出すこととなった。

 タキ7204は昭和34年7月富士重で7203〜7207の5両ロットとして製作された。外観・構造は同年3月に同一メーカーで製作したタキ7202と同一で、また同日付で製作されたタキ3520〜3522とは兄弟車と言ってよい。

 設計比重は0.8・タンク容積は37.5mであった。
 タンク体は普通鋼製の内側に厚さ1.5mmのステンレス薄板を貼り付けたもので、タンク寸法は直径2,047mm・長さ11,870mmと、内径がライニング分だけ細いことを除けば、タキ3520〜3522と同一である。
 荷役方式はタキ3500形と同じく吐出管を用いた下出し方式であった。
 台枠は平形で長さは12,800mm、BC間距離9,500mmと、これまたタキ3500形と変わらない。ブレーキはKD254形空気+手、台車はTR41Cであった。

 所有者は内外輸送KK・常備駅は岩国であった。昭和51年4月には全車揃って中条駅常備となり、クラレなどの化成品輸送に使用された。一部の車両はセキ付に改造されたが、昭和60年6月、タキ7200形8両は一斉に廃車となった。


タキ7200形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
7200 S3312▲ 造機 タキ3500 3519 内外輸送KK
7201 S3402 造機 内外輸送KK
7202 S3403 富士重 内外輸送KK
7203〜7207 S3407 富士重 内外輸送KK
4(改) 7206〜7207 S34 富士重 内外輸送KK

タキ7200形7204の写真

【写真1695の1】 タキ7200形7204 昭和56年1月5日 南岡山駅にて P:吉岡心平

タキ3500形3521の写真

【写真1695の2】 タキ3500形3521 昭和45年11月8日 湘南貨物駅にて P:堀井純一

同一メーカー・同一日落成の兄弟車。外観からは見分けがつかない。

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編695】060810作成R4A+タキ7207よりロット表を移設、070613R4A2、070918ロット表R3、081008R4BY、100602R4B。