吉岡心平のマーク

タサ4500形4506

私有貨車

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タサ4400形
タサ4600形

 番号
解説

タサ4503

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特別編646
特別編648

積荷
●構造

入口


 タサ4500形は20トン積酢酸ビニル専用車で、昭和32〜39年に10両が日立・三菱・富士重で製作された。タサの通例通り、昭和35年には拡大版のタキ8700形が登場したため、少数に留まっている。既に三菱製のタサ4503を紹介したので、今回は日立製を取り上げる。

 4506は4508までの3両ロットの一員として、昭和35年9月日立で製作された。本形式の同社製のこれで3ロット目である。

 設計比重は0.934・タンク容積は21.5m3であった。
 外観・構造は一年前、日立が同一所有者向に製作したタサ4504,4505と同一と推定され、また酢酸専用のタサ5200形もこれと酷似している。
 タンク体はステンレス鋼製で、板厚は胴板6mm・鏡板8mm、寸法は直径1,730mm・長さ9,

880mmで、周囲には保冷キセを有していた。
 荷役方式は空気圧による上出し方式で、有事には酢酸を輸送することを考慮したためとされる。ドーム上部は大型のカバーとなっているが、これは禁水より遮熱を重視したものと思われる。
 台枠は通常の平形で、長さは10,400mm・BC間距離は7,100mmであった。ブレーキはKD形空気+手、台車はTR41Cであった。

 所有者は昭和電工KK・常備駅は鹿瀬であった。昭和43年10月に扇町駅に移動した。僚車のタサ4504,4505は昭和44年に徳山石油化学に移籍したが、本車から4508まではそのまま残った。写真には「PG仮専用」の臨時専用種別変更の表示があり、後年の写真でも同種の表示が見られるため、恐らくこの3両はこの種の輸送に用いるため昭電に残されたのだと思われる。昭和62年11月に廃車となった。


タサ4500形4506の写真

【写真1647】 タサ4500形4506 昭和45年6月17日 高島駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編647】060202作成R4A、060302リンク追加、070922R4A2、081003R4BY、140204R4C。