吉岡心平のマーク

シキ600形600

私有貨車

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シキ400形
シキ610形

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特別編599
特別編601

積荷
●構造

入口


 特別編600回は、記念としてシキ600形を取り上げる。

 我国の240トン積吊掛式大物車はシキ400形以ってその嚆矢とするが、今回紹介するシキ600形は、これに次ぐ形式として開発されたもので、軸配置がシキ400形の4−4−4軸複式に対し、3−3−3−3軸複式と異なるため新形式とされた。

 シキ600は昭和35年7月日車東京で製作された。一形式一両で、増備車はマイナーチェンジしたシキ610形となっている。

 上廻りはシキ400形に良く似ており、吊掛式のため高張力鋼製の車体は前後に2分割され、荷受梁は日車製で初めてガーター構造となった。新機軸として、曲線通過時の安定性を向上するため、荷受梁とまくら梁間の心皿にコロ式の可偏心

皿方式を採用、荷重負荷点を回転中心より外側とした。空車時の車体長さは32m余と巨大である。
 一方、下廻りはシキ400形と全く異なり、軸数こそ24軸と同一だが、内側軸箱の4軸台車3組でなく通常の3軸台車4組を使用した。このため台車と荷受梁間には4組の台車上枠と2組のまくら枠が介在するが、この構造は昭和33年日車製のシキ280形の構造を拡大したものと言え、手堅い設計であった。最高運転速度は積車時が45km/h・空車時75km/hであった。
 下回りでブレーキは手動切替式積空+手、自連緩衝器はHD−5B形油圧、そして台車は日車NC−4形で、軽量化のため輪軸には車輪径800mm・中空軸のものを用いた。

 所有者は富士電機製造KK・常備駅は安善であった。昭和38年9月に京葉市原に移動した。平成14年度に廃車となった。


【特別編600】050611作成R4A、090125R4BY。

シキ600形600の写真

【写真1600】 シキ600形600 平成11年 京葉市原駅にて P:吉岡心平