吉岡心平のマーク

タキ64000形64000

私有貨車

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タキ55000形
タキ1000JRF形

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[ロット表]


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特別編556
特別編558

●積荷
●構造

入口


 タキ64000形と言えば、我国最大のタンク車として、貨車ファンなら知らぬ者はないだろう。

 昭和42年に開発されたタキ43000形は、運用を特定区間に限定する代わり、軸重15トンを許容することで、タンク車の大型化に道を開いた。これを3軸ボギーとした超大型車として計画されたのが本形式で、43トン×1.5倍=64.5トンを超える65トン車として計画された。
 ところが思わぬ横槍が入った。万一事故の際には通常のタキ2両分が漏洩するとして、中央に隔壁を設置することが要求されたのである。これによる荷重増で荷重は1トン減の64トン車となった。

 タキ64000形は64トン積ガソリン専用車で、昭和44年6月日車本店で1ロット2両が製作された。
 一言で言って極限設計車で、タンク形状は製作は面倒だか容積拡大に有利なF5形異径胴を採用した。寸法は両端直径2,300mm・中央直径

2,818mmで、長さは17,110mmとタキ50000形より約0.5m長い。
 荷役装置は通常の上入れ下出し方式だが、積込口は4箇所(一室当りでは約5.6m間隔で2箇所)に設置され、吐出管は車体中央に前後両室を纏めたものが設けられた。
 ところがこの積載口配置が、本形式の致命傷となった。在来設備ではピッチが合わず、一方に積載してから小移動しないと、残りを積むことが出来なくなってしまったのである。
 フレームレス構造のため台枠は両端部のみで、ブレーキは積空+手、台車は14トン軸とコロ軸受を用いたTR79台車でであった。

 所有者は日本石油KK・常備駅は根岸であった。上記したように極めて使い難いクルマだったため、余程の事がないと使用されることがなく、大半は専用線で昼寝していた。運用先は主に岡部だったようである。平成5年7月に2両揃って廃車となった。


●先輩形式 タキ50000形50003 昭和35年日車本店製、50系のガソリン専用車。


タキ64000形64000の写真

【写真1557】 タキ64000形64000 昭和60年4月14日 根岸駅にて P:吉岡心平


【特別編557】050101作成R4、050412R4A、070831R4A2、090208R4BY、100902R4B、130624R4C。