吉岡心平のマーク

タキ9450形9450

私有貨車

 形式
索引

タキ9400形
タキ9500形

 番号
[ロット表]


 ページ
索引

特別編541
特別編543

積荷
●構造

入口


 今回は尾崎さんから提供頂いた、可愛らしいセメタキを紹介する。
 我国のセメント輸送車は、諸外国と異なりタキが優勢なことは既に述べた。その嚆矢は昭和34年のタキ7300初代形35トン車で、昭和41年には決定版たる40トン積のタキ1900形に移行した。ところがその翌年、これを30トンにシュリンクしたタキ9450形が登場した時は、一同吃驚したものである。

 タキ9450形は30トン積セメント専用車で、昭和42年4両川崎で4両製作された。一形式一ロットであった。
 誕生の経緯は、昭和40年から始まった東京電力梓川水系開発の際、バラセメント輸送用車を製作することになったが、ホキ3500形と共通運用可能な車両を増備したためとされる。ちなみに日

車支店で競作されたのが、カマボコタンク車の一員であるタキ9050形である。

 外観と構造は、タキ1900形をショーティーにしたものと言って良い。設計比重は見掛けで1.1、タンク容積は27.3mであった。
 タンク材質は普通鋼で、形状はFE2形異径胴、両端直径は2,100mmであった。
 荷役方式はエアスライド方式である。
 台枠は中梁省略形で、長さは8,800mm・BC間距離は5,800mmであった。台車はTR41Cだったが、後にTR41D化された。

 所有者は日本セメントKK・常備駅は高麗川であった。落成当初はタキ9050形と、後にはホキ3500形もと混用されていた。トップは昭和61年4月、他の3両は同年12月に廃車となった。


●類似形式 タキ9050形9057 昭和41年日車支店製のタキ9600形9617から改番。

★参考文献 渡辺一策 梓川開発資材輸送列車 レイルマガジン149号 pp.47〜50(1996−2)


■主要諸元
製造年   昭和42年3月
製造所   川崎
設計比重 1.1
タンク容積 27.3m3
●上廻り
タンク形態 異径胴形
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板・鏡板8mm
タンク両端直径 2,100mm
タンク長さ 8,050mm

●荷役方式
荷役方式 エアスライド式
●下廻り
台枠形式   枕梁間中梁省略形
長さ      8,800mm
BC間距離  5,800mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ9450形9450の写真

【写真1542】 タキ9450形9450 昭和50年5月 八王子駅にて P:尾崎寛太郎

【尾崎さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編542】041108作成R4、050412R4A、070704R4A2、081012R4BY、131110R4C。