吉岡心平のマーク

タ2800形2803

私有貨車

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タ2600形
タ2900形

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ロット表


 ページ
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特別編269
特別編271

積荷
●構造

入口


 今回取り上げるタ2800形は、12トン積液化アンモニア専用車で、半端な荷重から判るように他形式からの改造車だ。

 タ2800形は昭和30年7月に2800,02,03の3両がタキ4000形4002,07,08から改造された。種車は昭和12年新潟製の濃硫酸専用車で、当時は改造された3両に4005と09を合わせた5両が在籍していたが、計画が中途で変更され、残り2両は改造中止となった。このため2801は欠番となっている。なお改造を逃れた2両は、濃硫酸専用として昭和45年まで使用された。

 改造では圧力容器であるタンク体を新製し、載

せ換えた。タンク材質はボイラー鋼板であった。
 本形式で特記すべきは、液化アンモニア専用車で初めて、荷役方式としてマンホール弁方式を採用した点だろう。
 台枠は種車時代のものをそのまま流用した。150mmチャンネルを用いた華奢な側梁や、プレス成型のため上下縁に丸みを帯びた端梁などに戦前の新潟製の特徴を残している。台車はTR20で、車軸は長軸であった。

 所有者は日東化学工業KK・常備駅は新興であった。写真の2803は昭和40年3月に東北は八戸の湊貨物駅に常備駅変更された。昭和48年5月、3両同時に廃車となっている。


タ2800形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
2800,2802,2803 S3007▲ 三菱 タキ4000 4002,4007,4008 日東化学工業KK

タ2800形2803の写真

【写真1270】 タ2800形2803 昭和45年6月20日 高島貨物駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編270】020912作成、020913リンク変更、040910R4、050501R4A、070829R4A2、080719ロット表R3
追加、090331R4BY、100416R4B。