吉岡心平のマーク

タキ4600形4600

私有貨車

 形式
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タキ4200形
タキ4650形

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ロット表


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特別編333
特別編335

積荷
●構造

入口


 タキ4600形はカセイソーダ専用車の中でも、奇妙な形式の一つだ。

 タキ4600形は2両あり、昭和35年12月汽車大阪でタキ1400形1426,27から改造された。
 種車はタキ1400形30トン積カセイソーダ液専用車で、昭和27年9月に汽車大阪で1426〜30の5両が同時に製作された。当時のカセイソーダ液専用車は、冬季の固形分が析出することを防ぐため、固形分濃度を低く設定していた。このため設計比重は1.34と低く、タンク容積は22.5m3と大きく、普通鋼製のタンク体は直径1,960mm・長さ7,680mmと大型であった。

 タキ4600形への改造では、従来の裸タンク体の周囲に保温用の断熱材と薄鋼板製のキセを追

加した。これだけなら、タキ2800形に形式変更されて一件落着するのだが、本形式の場合は高濃度のカセイソーダ液に合わせて設計比重を1.5に見直したため、荷重が34トンに増加し、このため新形式となっている。
 台枠以下は種車のものを、そっくり再用した。台枠は当時汽車や日立が盛んに採用した枕梁間の側梁を省略したタイプで、長さは9,000mm・BC間距離は5,500mmであった。台車はTR41Cから、第一次台車改造でTR41Dに改造された。

 落成時の所有者は宇部曹達KK・常備駅は宇部岬であった。昭和38年2月に社名はセントラル硝子KKに変わった。写真は宇部新川での撮影で、中国地方で使用されていたようで撮り難い形式の一つであった。昭和58年5月に廃車となった。


タキ4600形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
4600,4601 S3512▲ 汽車大阪 タキ1400 1426,1427 宇部曹達KK

タキ4600形4600の写真

【写真1334の1】 タキ4600形4600 昭和50年3月1日 宇部新川駅にて P:吉岡心平

タキ1400形1430の写真

【写真1334の2】 タキ1400形1430 昭和57年5月1日 宇部駅にて P:吉岡心平

未改造で残ったタキ1428〜30の例。晩年は塩化カルシウム輸送に使用されていた。


【特別編334】030118作成、031230R4、050409R4A、070609R4A2、080202ロット表R3追加、080923R4BY、130909R4C