吉岡心平のマーク

タサ1700形1717

私有貨車

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タサ1600形
タサ1900形

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[ロット表]


タサ1726

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第269週
第271週

積荷
●構造

入口


 今回は、タサ1700形のうち、最初に製作されたロットを紹介しよう。
 スタンダードヴァキューム石油の私有貨車は、昭和24年3月に戦時接収から復活した。これを受けて同年10〜12月に製作されたのがタサ1700形20トン積ガソリン専用車で、なんと55両まとめて増備されたのであった。

 タサ1717は昭和24年11月新潟製で、10〜11月にかけて同社が製作した1700〜19からなる20両ロットの一員である。

 設計比重は0.72・タンク容積は28.1mであった。基本設計は戦前の標準形であるタサ700形の血を引くが、タンク直径を約100mm細くしたため、タンク体は約1m長くなり、まとまりの良いスタイルとなった。
 タンク体は普通鋼製で、板厚は胴板10mm・鏡板12mmと後のものより胴板が厚い。外観から

ける印象は大きく異なる。タンク寸法は直径1,960mm・長さ9,504mmで、ドーム頂部はドラムカン形であった。
 台枠は平形で、長さは10,500mm・BC間距離は7,000mmである。通常オーバーハング長は台車軸距と同寸とするが、このロットでは1,750mmと100mm長い。これは私有貨車向ではまだTR41台車の採用が珍しかったためと思われる。ブレーキはKD254+手、台車はTR41Aであった。

 落成時の所有者はスタンダードヴァキューム石油・常備駅は浜安善であった。昭和25〜26年は連合軍専用車として使用され、昭和26年10月に清水駅常備となった。昭和37年1月のエッソ・モービル分割では清水駅常備のままモービル石油KKの所有となった。常備駅は同年5月東小倉から昭和44年3月初島、昭和50年3月浮島町と変遷し、昭和54年9月に廃車となった。


タサ1700形1717の写真

【写真270】 タサ1700形1717 昭和49年3月30日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第30巻に「P01774」として収録されています。


【第270週】051030作成R4A、071006R4A2、090518R4BY、130410R4C。