吉岡心平のマーク

シサ10形10

私有貨車

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シサ1形
シキ1二代形

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[ロット表]


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特別編311
特別編313

積荷
●構造

入口


 僅か2形式しかないシサのうち、シサ1形は既に紹介したので、今回は残るシサ10形を取り上げよう。

 シサ10形は20トン積弓形梁式大物車で、一形式一両である。昭和42年10月日立で製作された。
 本形式の特徴は、車体構造・寸法が国鉄シキ70形と同一であることにある。写真2にシキ70形の写真を掲載したので、良く見比べて頂きたい。唯一異なるのは、本車はその低床部に「変圧器固定装置」と称する変わった装置が付加されていた点である。この装置は従来別個に行っていた変圧器の積付けを合理化するためのもので、変圧器底部の「変圧器ベース」にあらかじめ固定穴を設

け、固定装置との間を連結棒で緊締した。
 固定装置は、前後各2個づつ計4個あり、台枠中梁にリベットで固定されていた。連結棒は変圧器のサイズにより前後に調整が可能で、ロックナットにより固定する構造であった。

 車体は普通鋼の全溶接構造で、長さは11500mm・BC間距離は8500mm、低床部長さは5100mm・同高さは695mmと、シキ70形とまったく同一である。台車はTR41Cであった。

 所有者はKK日立製作所・常備駅は常陸多賀であった。小型変圧器の輸送用だったが、あまり使われなかったようで、小生自身は見た記憶がない。昭和58年5月に廃車となった。


【特別編312】021125作成、030101写真1312の2の撮影日付修正、040301R4、050410R4A、090317R4BY。

シサ10形10の写真

【写真1312の1】 シサ10形10 昭和48年2月17日 田端操駅にて P:遠藤文雄

【遠藤さんから貴重な写真を提供して頂きました】

低床部上に「変圧器固定装置」が見える。

シキ70形77の写真

【写真1312の2】 シキ70形77 昭和56年12月27日 安治川口駅にて P:吉岡心平