吉岡心平のマーク

タキ24400形24403

私有貨車

 形式
索引

タキ24300形
タキ24500形

 番号
[ロット表]


 ページ
索引

特別編303
特別編305

●積荷
●構造

入口


 名古屋にお住まいの吉田さんから頂戴した、タキ24400形のリクエストをお届けする。

 タキ24400形は35トン積アクリルアマイド液専用車で、昭和49年6月に5両1ロットが富士重で製作された。特別編41で紹介したタキ18810形の増備車である。タンク車輸送されていた積荷の用途は、ティッシュペーパーなどを水濡れから強くする「紙力増強剤」としてだったようだ。

 全体構造はキセ付35系で、設計比重は1.03・タンク容積は34m3であった。タンク材質は耐候性高張力鋼で、内面には厚さ0.25mmのフェノール樹脂コーティングが施されていた。タンク寸法は両端直径は1,850mm・中央直径2,300mm、そして長さは10,100mmで、タンク周囲には保温用の厚さ75mmグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。

 荷役装置は空気圧を用いた、通常の上入れ上出し方式である。
 台枠は35系特有の中梁省略タイプで、長さは11,300mm・BC間距離は8,000mmと短い部類に属する。ブレーキは積空+手、台車はTR41E−12であった。

 落成時の所有者は三井東圧化学KK・常備駅は茂原であった。運用は浪速から四国の川之江が主体だったようで、「エリエール」で知られた大王製紙に運用されていた。
 その後、常備駅は茂原駅の高架化に伴う客貨分離で新設された新茂原貨物駅に異動し、昭和61年8月には日本陸運産業KK・神栖駅常備となった。晩年は沼津駅構内での長期留置でファンに有名であった。資料では平成元年8月廃車とされているが、実際には写真の24403も、タキ23800形の種車として流用された可能性がある。


●同一専用種別 タキ18810形18813 昭和48年富士重改造の31トン車。


【特別編304】021112作成、040106R4、050411R4A、070822R4A2、090416R4BY。

タキ24400形24403の写真

【写真1304の1】 タキ24400形24403 昭和51年3月21日 川之江駅にて P:吉岡心平

タキ24400形24403の写真

【写真1304の2】 タキ24400形24403 昭和55年10月11日 浪速貨物駅にて P:吉岡心平