吉岡心平のマーク

タキ18810形18813

私有貨車

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タキ18800形
タキ18900形

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ロット表


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特別編40
特別編42

●積荷
●構造

入口


 「18813は何形式?」と聞かれてタキ18800形と答えたら大間違い! 正解は「タキ18810形」である。10番刻みで形式を付けるとはなんとも困ったものだ。

 タキ18810形は31トン積アクリルアマイド液専用車で、昭和48年5月富士重で4両がタキ18800形から改造された。種車は昭和45年10月富士重製の25トン積液化クロルメチル専用車で、高圧ガスタンク車に属する。

 本形式の特徴は、改造後も高圧ガス用のタンク体をそのまま使用した点にある。このためタンク材質は高張力鋼で、板厚は胴板11mm・鏡板14mmと厚い。タンク内面には腐食防止のためフェノール樹脂コーティングが追加された。タンク寸法は直径1960mm・長さ10800mmで、ちなみに直径は液安と同寸である。タンク周囲には厚さ75

mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセがあるが、これは種車時代から変化していない。
 荷役装置は、高圧ガスタンク車のシンボルである円筒形プロテクタを撤去した上で、マンホール・配管、そして安全弁を新設した。
 台枠は種車のものをそのまま流用したが、ブレーキ装置は積空に改造された。タキ18800形は高圧ガスタンク車の走行性能改善のため、試験的にTR213台車を採用したため、本形式の台車もこれのバネ系を改造したTR213A−1(本形式が唯一の採用例)となっている。

 改造時は三井物産KK所有・茂原駅常備だったが、昭和54年5月に三井東圧化学KKに異動し、同年11月には日本陸運産業KK・北袖駅常備となった。タキ24400形と共に四国の川之江、大阪の浪速、更には東北・北海道などにも運用されていたが、平成元年7月に廃車となった。


●同一専用種別 タキ24400形24403 昭和49年富士重製の35トン車。キセ付35系。


■主要諸元
改造年   昭和48年5月
改造所   富士重
設計比重 1.03
タンク容積 30.1m3

●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドームレス
タンク材質 高張力鋼(HT)
タンク内面 フェノール樹脂コーティング
タンク板厚 胴板11・鏡板14mm
タンク直径 1,960mm
タンク長さ  10,800mm
熱絶縁   厚さ75mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      11,300mm
BC間距離  8,000mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KSD180−254形積空
台車      TR213A−1形

タキ18810形のロット表

ロット 番号 製造年 改造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
18810〜18813 S4805▲ 富士重 タキ18800 18800〜18803 日本陸運産業KK

タキ18810形18813の写真

【写真1041の1】 タキ18810形18813 昭和60年9月17日 新茂原駅にて P:吉岡心平

タキ18810形18813の台車(TR213A-1)の写真

【写真1041の2】 タキ18813のTR213A−1台車 昭和60年9月17日 新茂原駅にて P:吉岡心平


【特別編41】010403作成、021204本文修正、040423R4、050504R4A、070607ロット表R2追加+R4A2、071223ロット表R3、071231R4A2、131031諸元追加+R4C。