吉岡心平のマーク

タサ6500形6503

私有貨車

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タサ6100形

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ロット表

タサ6500

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特別編287
特別編289

積荷
●構造

入口


 曽我さんのリクエストはタサ6500形の新製車グループだ。

 タサ6500形は20トン積LPガス+メチルアセチレン専用車で全部で5両あったが、初めの3両はタサ5700形の改造車で、残り2両が今回紹介する新製車であった。積荷は日本合成ゴムが開発した金属溶断用ガスで、商品名「スーパージェットガス」であった。ブタジエン合成の際の副産物を精製したもので、組成はメチルアセチレン30〜35%・ブタジエン20〜25%・プロピレン25〜40%残部プロパンからなる混合物である。

 タサ6503は昭和54年8月川崎製で、改造グループの廃車取替用として新製されたようだ。当初はタキ25000形に準じた裸タンク体の25トン車として計画されたが。最終的にキセ付の20トン車となった経緯がある。

 ガス定数は2.07とLPガス単独の2.35より一割強低いため、タンク容積は41.4mと13%程小さい。タンク材質は高張力鋼(HT60)で、板厚は胴板13mm・鏡板14mmであった。タンク直径は1,960mm・長さは14,150mmで、板厚と直径はタキ18600形アンモニアタンク車と同一であった。タンク周囲には保冷のため厚さ75mmのグラスエール断熱材と薄鋼板製のキセがあった。
 荷役装置はLPガスと同様のマンホール弁方式だが、メチルアセチレンと反応する銅合金は使用していない。
 台枠は平台枠で、長さは15,200mm・BC間距離は11,900mm、台車はTR216Bである。

 所有者は菱三商事KK、常備駅は荒尾であったが、その後初島に変更されている。写真では専用種別が「LPガス」単独となっているが、いつ変更されたのだろうか。昭和61年8月に廃車となった。


タサ6500形6503の写真

【写真1288】 タサ6500形6503 昭和59年6月24日 馬橋駅にて P:吉岡心平


【特別編288】021015作成、040110R4、050407R4A、060724リンク追加、070614R4A2、130824R4C。