吉岡心平のマーク

タキ21200形21201

私有貨車

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タキ21000形
タキ21300形

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[ロット表]


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特別編280
特別編282

積荷
●構造

入口


 35系タンク車は、多数の化成品輸送形式を輩出したが、無機化成品に適用した事例は少ない。今回紹介するタキ21200形はその珍しい例のひとつである。

 タキ21200形は35トン積アンモニア水専用車で、昭和46年5月日立で4両が製作された。既に紹介したタキ250形の大型版である。
 外観・構造はキセ付35系に属し、設計比重は0.9、タンク容積は39.1m3であった。タンク材質は耐候性高張力鋼で、直径は両端1,850mm・中央2,300mm、長さは11,210mmであった。周囲には保冷のため60mmのグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセが設置されていた。

 荷役装置は腐食性ある積荷のため、空気圧を用いた上入れ上出し方式で、空気管と液出管はS字管により車側に導かれている。
 台枠は35系特有の中梁省略タイプで、長さは11,800mm、BC間距離は8,500mmである。ブレーキ装置は両側+KE形空気で、この辺りは日立製のキセ付35系の標準プラクティスであった。台車はTR41Cを装備していた。

 所有者は日産化学工業KK・常備駅は速星であった。写真のタキ21201とトップナンバーは昭和63年7月、残り2両は平成3年7月に廃車となったが、暫くは速星の工場構内に残置されていたようである。


■主要諸元
製造年   昭和46年5月
製造所   日立
設計比重 0.9
タンク容積 39.1m3

●上廻り
タンク形態 異径胴(C3)形ドームレス
タンク材質 耐候性高張力鋼
タンク板厚 胴板6・鏡板8mm
タンク両端直径 1,850mm
タンク中央直径 2,300mm
タンク長さ 11,210mm
熱絶縁  厚さ60mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   35系標準
台枠長さ   11,800mm
BC間距離  8,500mm
留置ブレーキ 両側
空気ブレーキ KE305形
台車      TR41C形

タキ21200形21200の写真

【写真1281】 タキ21200形21201 昭和49年6月4日 浪速貨物駅にて P:吉岡心平


【特別編281】020930作成、040122R4、050501R4A、060311リンク変更、070603R4A2、081212R4BY、100406R4B、130913諸元追加+R4C。