吉岡心平のマーク

タサ3400形3400

私有貨車

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タサ3300形
タサ3500形

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特別編223
特別編225

積荷
●構造

入口


 タサ3400形は、我国タンク車の歴史を語る上で、欠かす事の出来ない形式の一つだ。なぜならばタンク体に、当時高価だったステンレス鋼を、積荷の純度保持のために初使用したからである。

 タサ3400形は昭和26年12月に三菱で10両製作された20トン積石炭酸専用車である。

 タサ3400はそのトップナンバーで、外観・構造はこれまでに類を見ない構造であった。タンク体は純度保持のためステンレスクラッド鋼製となり、周囲には温水ジャケット式の加熱装置が設置された。更にそれを覆い隠すように、保温材と薄鋼板製のキセが設けられた。

 写真1で手前に見えるS字管は温水の注入管で、ジャケットを加熱して冷たくなった排水はタンク下部の排水管から流れ出る構造となっていた。写真2を良く見ると、排出管は位置が変更されたように見える。またタンク踏板が僅かに延長されていたり、キセ側面には小型の蓋があるなど、なにやら後天的に弄った跡があるのも興味深い。

 落成時の所有者は東洋レーヨンKKで、常備駅は名古屋港から東名古屋港に変わった。昭和36年12月に三井物産KK所有・名電築港駅常備となり、昭和41年4月汐見町に駅名変更された。昭和46年2月、前川に常備駅変更されたのもつかの間で、昭和47年1月に廃車となった。


【特別編224】020620作成、040117リンク追加+R4、040906リンク追加、050427R4A、070709R4A2、081219R4BY。

タサ3400形3400の写真

【写真1224の1】 タサ3400形3400 昭和44年12月15日 入江駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

タサ3400形3400の写真

【写真1224の2】 タサ3400形3400 昭和44年12月15日 入江駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】