吉岡心平のマーク

タム5200形5201

私有貨車

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タム5100形
タム5300形

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[ロット表]


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特別編121
特別編123

●積荷
●構造

入口


 今回紹介するタム5200形は、「私有貨車変り種コンテスト」の中でも、上位入賞が期待される逸材だ。

 タム5200形は15トン積ジメチルアミン専用車で、昭和33年7月三菱で2両1ロットが製作された。本形式の特徴は、高圧ガスタンク車の構造を持ちながら、法的規制を受けないジメチルアミンの輸送に使用した点にある。理由はいくつかが考えられるが、昭和30年7月に誕生したタ2800形のうち、改造中止となった2両分のタンク体との関連を取り沙汰する向きもあるようだ。
 その結果、外観・構造は液化アンモニア専用車に酷似しながら、塗装は真っ黒である。タンク材質はボイラー鋼板(SB42)で、板厚は胴板14mm・

鏡板14mmと、塩化ビニル専用車並の作りだ。荷役装置は、高圧ガスタンク車の特徴である、タンク上部の円筒型プロテクタ内に弁装置を集中配置した「マンホール弁方式」のまま、プロテクタ内部から空気管と液入・液出管を引っ張り出し、台枠上に仕切弁を設置した、他に類のない空前絶後の方式を採用していた。
 台枠は平台枠で、長さは10,400mm・BC間距離は7,100mmである。台車はワキ1000形に使用されているのと同じTR41Bである。

 所有者は日東化学工業KK・常備駅は新興であった。昭和46年2月にトップナンバーが、同年7月に本車がそれぞれ廃車となったことで、本形式は消滅している。


●関連形式 タ3400形3400 普通タンク車と高圧ガスタンク車の折衷車だが、普通車に近いタイプ。


タム5200形5201の写真

【写真1122】 タム5200形5201 昭和44年10月29日 入江駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編122】011107作成、011223リンク追加、020714本文修正、040117R4、050503R4A、070613R4A2、130909R4C。