吉岡心平のマーク

タキ150形150

私有貨車

 形式
索引

タキ100形
タキ200初代形

 番号
[ロット表]


 ページ
索引

特別編35
特別編37

積荷
●構造

入口


 東京在住の佐々木さんのリクエストは「タキ150形」だ。番号から、昭和初期製のリベット車だろうと推察すると、後でタキ9900形などと同期の製作と知ってびっくりするのが落ちである。

 タキ150形は30トン積コールタール専用タンク車で、一形式一両の珍車として昭和38年12月新潟で製作された。積荷については説明の要がない程ありふれたものだが、低価格ゆえ運賃負担力に乏しかったと見えて、タンク車輸送された例は製鉄所などでの構内輸送を除けば極めて少ない。

 外観・構造は上入れ下出しの保温付タンク車の典型例で、これと言った特徴に乏しい。
 タンク体は普通鋼製で、直径1,900mm・長さ

は10,790mm、タンク周囲には保温用のキセがあった。
 台枠は平形で、長さは11,500mm・BC間距離は8200mm、台車はTR41Cであった。

 落成時の所有者は東日本タール工業所KK・常備駅は橋本だったが、同社の不調により昭和39年5月に日本トレーディングKKに移籍した。同社時代も長くは続かず、昭和40年3月には関東タール製品KK・鶴見川口常備に異動している。どうもコールタール輸送に活用されたのは最初の5ヶ月間だけで、その後は不幸な境遇を送ったようだ。昭和49年8月に廃車となったが僅か10年余りの短い生涯で、晩年は浅野駅のホーム脇側線に留置されていたのが今でも想い出される。


■主要諸元
製造年   昭和38年12月
製造所   新潟
設計比重 1.18
タンク容積 29.6m3
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
●上廻り
タンク材質 普通鋼
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,900mm
タンク長さ 10,790mm
熱絶縁   厚さ50mmグラスウール
●荷役方式
荷役方式 上入れ下出し式
●下廻り
台枠形式   平形
台枠長さ   11,500mm
BC間距離  8,200mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C形

タキ150形150の写真

【写真1036】 タキ150形150 昭和43年5月2日 新鶴見操駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編36】010316作成、021128本文修正、040110R4、070630R4A2、090810R4B、130829諸元追加+
R4C。