吉岡心平のマーク

タキ15600形15632

私有貨車

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タキ14900形
タキ15700形

 番号
ロット表

タキ15615

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特別編15
特別編17

●積荷
●構造

入口


 我国唯一の「亜鉛焼鉱」輸送車であるタキ15600形は大別して2グループに別けられる。第一のグループは東邦亜鉛KK所有で「今なお現役」だが、ここで紹介するのはかつて日本鉱業KKが所有した第二グループだ。

 該当車はタキ15620〜37の18両で、写真の15632は昭和44年9月日立で製作された。東邦亜鉛のグループがタキ12200形をモチーフとした富士重特有のフレームレス構造を採用したのに比べ、日立製の第二グループはタキ19000形を原型とし、中梁省略タイプの台枠など構造は大きく異なっていた。後から考えるとタキ15650のように、形式を別けた方が良かったかもしれぬ。

 タンク体は高張力鋼と普通製の混成で、設計比重が1.85と大きいため容積は21.6m3と小さい。タンク内部にはエアスライド装置があり、特定区間での限定運用を目的としたため、取出口やタンク踏板は左右で非対称となっている。

 落成時の所有者は日本鉱業KK・常備駅は敦賀で、敦賀から黒部まで北陸本線をピストン輸送していた。昭和60年4月、亜鉛事業の分社化で日鉱亜鉛KK所有となり、平成8年2月に廃車となった。なお廃止時には東邦亜鉛KKへの転用も検討されたようで、実際に一両が送られて試験を受けたようだが、取出口の形状等が適さなかったとかで沙汰止みとなっている。


【特別編16】010130作成、030826本文修正+写真1016の2を追加し1016を1016の1に改定、040203R4、
050516リンク追加+R4A、071117R4A2。

タキ15600形15632の写真

【写真1016の1】 タキ15600形15632 昭和57年10月11日 敦賀駅にて P:吉岡心平

タキ15600形15622の写真

【写真1016の2】 タキ15600形15622 平成7年5月3日 敦賀駅にて P:吉岡心平

日鉱亜鉛KKになってからの姿。