吉岡心平のマーク

タキ2600形22643

私有貨車

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タキ2550形
タキ2700形

 番号
[ロット表]

タキ22640
タキ22651

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第286週
第288週

積荷
●構造

入口


 タキ2600形は30トン積カセイソーダ専用車の代表形式で、ゴムライニングの装備が特徴である。大半が保温キセを装備しているため、タキ2600形=全てキセ付と思っている方が多いだろうが、極少数だが裸タンクの車両もあった。

 タキ22643は昭和35年10月川崎で製作された。一ロット一両であった。
 所有者は日軽化工で、親会社の日軽金がアルミナ精錬に用いる苛性ソーダの輸送用であった。着駅は三保線の三保と暖地の近距離輸送だったため、保温キセを省略したものと推察される。

 設計比重は1.49と高く、タンク容積は20.1mと本形式の中では最も小さい部類であった。
 タンク体は普通鋼製で、寸法は直径1,890mm・長さ7,400mmであった。

 本車で問題なのはタンク内面の処理法で、資料ではエポキシと記されている?? アルミナ精錬用のカセイソーダは、ボーキサイト自体多量の鉄分を含むため、ゴムライニング車で輸送する程の純度は不要だ。他社への外販を想定したのか、それとも本来タキ1400形とすべき車両だったのか、謎はつきない。
 台枠は平形で、長さ8,800mm・BC間距離5,500mmであった。ブレーキはKD+手、台車はTR41Cから第一次台車改造でTR41Dとなった。

 所有者は日軽化工KK・常備駅は岩淵から昭和45年6月の駅名改称で富士川となった。当時の富士川駅はタラ402、タキ417、タキ11403、タキ8150形、そして本車と貨車ファンには垂涎の車両達がたむろしていたのも懐かしい。昭和58年12月、三保線の廃止を前にして姿を消した。


■主要諸元
製造年   昭和35年10月
製造所   川崎
設計比重 1.49
タンク容積 20.1m3
●上廻り
タンク形態 直円筒(S1)形ドーム付
タンク材質 普通鋼
タンク内面 エポキシ樹脂
タンク板厚 胴板9・鏡板12mm
タンク直径 1,890mm
タンク長さ  7,400mm
●荷役方式
荷役方式  上入れ上出し式S字管付
●下廻り
台枠形式   平形
長さ      8,800mm
BC間距離  5,500mm
留置ブレーキ 手
空気ブレーキ KD254形
台車      TR41C→TR41D形

タキ2600形22643の写真

【写真287】 タキ2600形22643 昭和50年3月8日 富士川駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第16巻に「P00930」として収録されています。


【第287週】060226作成R4A、070627R4A2、090601R4BY、120623諸元追加+R4C。