吉岡心平のマーク

タキ45000形45576

私有貨車

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タキ44000形
タキ46000形

 番号
[ロット表]

タキ45558

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第228週
第230週

●積荷
●構造

入口


 「TR41G台車」と言われても、台車に詳しくない方にはチンプンカンプンに違いない。
 TR41Gは、TR41C台車のブレーキシューを鋳鉄からレジンシューに変更したもので、制輪子とブレーキ梁以外の部品はTR41Cと同一である。ところが私有貨車への適用と前後して、走行性能改善の観点から、枕バネをコイルバネとしたTR41Eを私有貨車の標準とすることになったからさあ大変、昭和48年製のうち数ヶ月分にしか採用されなかった「曰くつき」の台車である。

 タキ45000形35トン積石油類専用車で、タキ35000形「標準タンク車」の石油類版であることは先刻ご存知であろう。

 タキ45576は、全54ロット中の52ロット目として、昭和48年10月日車で製作されたタキ45574〜78の5両のうち一両である。35系タンク車の増備は昭和42〜45年が最盛期で、昭和46年以降はパタッと増備が止まった。ちなみに本ロットも、前ロットからは2年振りの増備である。

 「標準タンク車」のため、タンク体・台枠の構造は他車と変化なく、目立つのはジャッキ受が新型となった程度である。
 唯一珍しいのは、台車がTR41Gを採用したことで、タキ45000形では、このロット5両だけの特徴だった。レジンシューの場合、ブレーキシリンダはワンサイズ小型のKSD180−254を用いるのが普通だが、このロットは過渡期の車両の常として在来車と同じKSD203−254を用いていた。
 このロットの後日談としては、本形式が第二次台車改造の対象となった際、TR41Gは対象外として未改造のまま残されたことがある。本来ならTR41ESに改造するのが正当に思えるのだが・・・

 所有者はキグナス石油KK・常備駅は末広町であった。昭和58年1月、5両揃って日本石油輸送KKに移籍し、四日市駅常備となったが、昭和62年9月に再びキグナス石油KK所有・末広町駅常備に戻った。このような例は珍しく、奇跡の復活と言って良いだろう。平成16年10月時点でも、現役なのは嬉しい限りである。


タキ45000形45576の写真

【写真229】 タキ45000形45576 昭和51年4月29日 塩浜操駅にて P:吉岡心平

この写真は吉岡写真CD−ROM第21巻に「P01252」として収録されています。


【第229週】050116作成R4A、070820R4A2、090217R4BY、130817R4C。