吉岡心平のマーク

タム5500形5500

私有貨車

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タム5400形
タム5600形

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ロット表


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特別編818
特別編820

積荷
●構造

入口


 今回は、我国で初めてステンレス製タンク体を装備したタンク車を紹介する。

 タム5500形は16トン積希硝酸専用車で、タム5500〜5503の4両が昭和14年1月陸軍火工廠でタサ400形から改造された。

 当時はようやくステンレス鋼が国産されるようになった時期であり、これを初めてタンク車に適用したものである。
 設計比重は1.32・タンク容積は12.5m3であった。
 本形式の特徴は縦横に補強されたタンク体にあるが、これは当時入手出来たステンレス鋼板の厚

さが5mmと薄いため、外側を鋼製アングルで補強したためだ。タンク体のサイズを種車台枠に合わせたため荷重は16トンと半端で、タンク受台は木製のものを新設した。
 台枠以下は種車のままで、長さは7,700mm・軸距は2,400×2mmであった。走り装置は3軸車標準の長リンク式であった。

 落成時の所有者は日産化学工業KK・常備駅は速星であった。戦時合併で昭和18年6月から昭和23年4月の間は日本鉱業KK所有となっていた。戦後も貴重なステンレスタンク体装備車として大切に使用され、ヨンサントウによる使用禁止を前にした昭和43年4月に廃車となった。


タム5500形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
5500〜5503 S1401 不明▲ タサ400形 403,404,406,410 日産化学工業KK

タム5500形5500の写真

【写真1819】 タム5500形5500 昭和36年10月26日 直江津駅にて P:豊永泰太郎

【豊永さんから貴重な写真を提供して頂きました】


【特別編819】071026作成R4B、090720ロット表R3追加。