Tads フランス
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T 屋根開閉式貨車
a  4軸[2軸ボギー]
d 両側同時 又は片側選択
  高位置重力落下荷卸
(荷卸し途中停止可能)

s 積車最高速度100Km/h
■Tads
 積車最高速度が100km/hで、両側面又は片側面の高位置から重力落下により荷卸し(途中停止可能)を行う機能を有する2軸ボギー屋根開閉式貨車(有蓋ホッパ車)である。
 形式番号(Technical characteristics )の上3桁は写真から判断すると081~083,933が割り当てられている。
 フランスのTads形の形式番号は0820,0821,9338が確認されている。
★d,dd,l,ll,o,oo,p,ppの相違                        .
放出高さ
 d,l,o,p(top:高位置):レール面上0.7m以上の高さから放出およびベルトコンベア利用
 dd,ll,oo,pp(bottom:低位置):レール面上0.7m未満の高さから放出(荷卸)
放出方式
 l,ll,o,oo(bulK:全):放出を途中で止めることができない
 d,dd,p,pp(Controlled:制御):放出を途中で止めることが可能

   2022.12.14作成 2023.1.17誤記訂正
スウィングルーフ型屋根開閉式・上下二段可変流し板付側開き式有蓋ホッパ車
45m3-14.86m-3hopper
FW所有車
33 87 0820 346-2 RIV F-FW Tads 撮影:佐藤浩樹 2012.6.14 Gremberg操車場(ドイツ)
国-所有者 フランス FW       ■相互運用性 33 ■形式番号 0820 撮影済番号346(1輌)
33 87 0821 001-2 RIV F-FW Tads 撮影:佐藤浩樹 2012.6.14 Gremberg操車場(ドイツ)
33 87 0821 001-2 RIV F-FW Tads 撮影:佐藤浩樹 2012.6.14 Gremberg操車場(ドイツ)
国-所有者 フランス FW       ■相互運用性 33 ■形式番号 0821 撮影済番号001…167(2輌)
S  (100km/h) 荷重40.7t(A 軸重16t)~ 56.7t(C 軸重20t) ★★(指定線区120km/h)
120(120km/h) 荷重00.0t(A~C)
自重23~23t 容積45.0m3 全長14.86m BC間距離9.82m
走り装置:鋳鋼側枠(両抱式)UIC貨車標準台車(車輪径920mm)、Y25形(両抱式)UIC貨車標準台車(車輪径920mm)
ホッパ数:3 側扉:6 開閉式屋根:スウィング式ルーフ 荷卸し方式:上下二段可変流し板付側開き式(手動操作) 
 フランス国鉄SNCFの子会社である貨車保有会社FRANCE WAGONS(所有者コードFW)所有の底開き式有蓋ホッパ車である。
 車体は上半分を多角形とし下半分を逆三角形とした断面形状で、線路方向に3つのホッパに分割されている。
 上部には車体長さのスウィング式の積込口蓋(開閉式屋根)が設けられ、前側(手ブレーキがある側)の妻に設けられたレバーハンドルを操作し積込口蓋開閉軸を駆動して屋根を右側に開閉する。片方の妻からの駆動だけで積込口蓋を開閉すると捻れるため反対側の妻側からも連動して開閉させる装置が設けられている。これを「積込口開閉連動装置」と呼ぶ。その詳細は、右側の側扉開閉駆動軸上部に設けられた積込口蓋水平駆動軸とチェーンによりレバーハンドルの操作力を反対側の屋根開閉軸に伝達し、両側の積込口蓋開閉軸を同期させて積込口蓋を開閉させる機構となっている。また両妻面には、駆動時に積込口蓋の重量とバランスして少ない駆動力で開閉できるようにする円筒形筒に覆われたバネが設けられている。
 前・中・後の3つのホッパ底にはそれぞれ左右に側扉が設けられ、これを開け積荷を重力落下させ、左右に設けられた角度可変のシューター(流し板)から積荷を排出する。シューターは上下2段構造である。側扉は前側のデッキに設けられたレバーの操作により開閉する。レバーはデッキ左右に3本ずつ計6本設けられ、それぞれ前・中・後の3つのホッパの各左右の側扉を個々に開閉することができる。このためレバー操作軸から延長された駆動軸は操作レバー側の側扉(写真の左側)を開閉するパイプ状の駆動軸と、そのパイプの中を通り中央の側扉を開閉するパイプ状の駆動軸と、さらにその中を写真の右側の側扉を開閉する駆動軸により構成される三重構造となっている。シューター(流し板)は真下方向とと斜め横方向の2段階に可変することができ、そのための操作機構が側梁に設けられている。
 台枠は中梁を無くした一般的な有蓋ホッパ車と異なり、車体をのホッパ下部を台枠上面より高くし、貫通した中梁を太く(背を高く)した構造である。基礎ブレーキ装置は空気ブレーキ、補助(留置)ブレーキ装置は手ブレーキである。
ERMD所有車
33 87 0821 400-6 RIV F-ERMD Tads 撮影:佐藤浩樹 2012.6.14 Gremberg操車場(ドイツ)
33 87 0821 425-3 RIV F-ERMD Tads 撮影:佐藤浩樹 2012.6.14 Gremberg操車場(ドイツ)
国-所有者 フランス ERMD      ■相互運用性 33 ■形式番号 0821 撮影済番号111…425(5輌)
 スイスに本社を持つ欧州の貨車レンタル会社ERMEWA SAのドイツ子会社(所有者コードERMD)所有となった車輌。登録国はフランスである。佐藤さんが撮影された当時、写真を見ると車体左側面のステッカーに400は「FRANCE WAGON」、425は「ERMEWA SAS」と記載されていることから、FWから変更されたと推測される。
ヒンジ型屋根開閉式・可変流し板付側開き式有蓋ホッパ車
MISA所有者
33 87 9338 623-0 RIV F-MISA Tads 撮影:佐藤浩樹 2015.5.21 Porz(Rhein)(ドイツ)
国-所有者 フランス MISA       ■相互運用性 33 ■形式番号 9338 撮影済番号623(1輌)
S  (100km/h) 荷重41.8t(A 軸重16t)~ 57.8t(C 軸重20t) ★★(指定線区120km/h)
120(120km/h) 荷重00.0t(A~C)
自重22.2t 全長 不明 BC間距離 不明
走り装置:Y25形(両抱式)UIC貨車標準台車(車輪径920mm)
ホッパ数:3 側扉:6 開閉式屋根:ヒンジ 荷卸し方式:可変流し板付側開き式(手動操作) 
 フランスの貨車製造、貨車レンタル、貨車保守および貨物輸送を行う総合企業Millet SAS(所有者コードMISA)所有の底開き式有蓋ホッパ車である。
 車体は前後妻を大きく傾け、ここに大きな受台を2本線路と並行に設けた逆台形形状で、上部は平面で、片部分はRが付いた形状である。上部の中央には線路方向に沿って車体全長に渡りヒンジ型の蓋が設けられていると推測され、積荷を積み込む。車体側面はコルゲート付の平板であるが、台枠下部には左右3組の角度可変のシューター(可変流し板)が設けられていることから3つで側扉が6か所設けられていると推測される。側扉の開閉方法や可変流し板の操作方法は写真からは判断できず、不明である。
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