貨車銘板研究室−027 運輸機材 → 造機車輌 昭和27年 運輸機材 (タキ2600形42638) |
2002/9/21 作成 |
■社名・工場の変遷
■ 昭和27年 運輸機材 写真136 造機車輌は東京の古いファンにとって,馴染みのメーカーである。赤羽駅南側の赤羽線(埼京線)と東北線が分岐する,三角形の場所が工場で,築堤の上を走る赤羽線の車内から,工場内の車輌が見られたことが懐かしく思い出される。 造機車輌は昭和21年に中山忠三郎により創立された運輸機材(株)に遡る。戦禍により疲弊した蒸気機関車の修繕から始まり,昭和22年には,戦災廃車された国鉄貨車の下回りを利用した戦災復旧タンク車の製造を開始する。昭和28年には造機車輌(株)に改称し,多くの新製車や改造車を世に送り出してきたが,昭和40代のはじめには貨車の製造を中止する。その後,大型自動車の修理や特装を行っていたが,昭和32年に設立された運送部門が業務の中心となり,昭和62年にゾウキ運輸倉庫(株)に改称した。 運輸機材(株)の銘板は,「運輸機材」の文字が楕円銘板に沿って,大きく円弧状に鋳出されている一方,製造年が直線状に配置されている,変わったものである。 この銘板はタキ2600形42638のもので,異様に小さなドームが目を引く。 この車輌は昭和27年に造機(当時は運輸機材)によりタキ1400形1425として新製された。わずか2年後の昭和29年には,日車支店で保冷材とキセ取付改造が行われタキ2800形2811となった。さらに昭和47年,日本海ゴムでゴムライニングが施工され,タキ42638となったものである。 所有者は(株)鉄鋼社で,昭和50年に合併により東洋曹達工業(株)となり,昭和58年に工場分離により東北トーソー化学(株)となった。 現在でも在籍しており,車令50年を超える長寿のタンク車である。 ■参考資料 吉岡心平のホームページ/私有貨車研究所/特別編167回 http://home.att.ne.jp/sun/shimpei/124_pfc-special4/pfs167_taki42638.htm
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造機の銘板 昭和27年 運輸機材 タキ2600形42638 昭和28年 運輸機材 東京 タム8100形8102 昭和29年 造機車輌 東京 旧運機 タキ3500形3502 昭和35年 造機車輌 東京 タキ1250形1251
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