福田孝行の貨車ホームページ |
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昨年の冬に台湾を訪れた目的の一つが,この3軸タンク車であった。以前からファンの間では有名な車輌で,吉岡心平氏が「3軸車の誕生と終焉(戦前編)/RM LIBTARY-8」の36ページで紹介している,日車製台湾向け20トン積重油専用タンク車の子孫が足付きで見られるのである。 新竹で下車し,機関区の守衛に撮影許可を得て,たどり着いたのがこの写真である。3軸タンク車を初めてみる小生にとって感動の瞬間であった。すでに,車籍は無いようで,標記関係は全て消され,銘板も脱落しているため,番号や製造所の特定はできなかった。 構造と外観は,受台や受板形状からターンバックル付きの締金などから,例の日車図面そのものであるが,文献1によると,1959(昭和34)年台湾鉄路局の北廠で新製されていることから,日車製をペースに設計されたと考えられる。 所有者は台湾鉄路局で形式は20L750形,番号は751と757であり,ディーゼル機関車の軽油輸送用に使用されたようである。写真撮影所時も液出し管にホースが接続され,軽油の据え置きタンクとして使用していた。車体も綺麗に塗装されていることから,最後の3軸タンク車として保存する意志があると感じられた。 写真78.79は3軸車特有の長リンク式走り装置で,写真78がリンクが短い両短軸でブレーキ付きである。写真79は中央軸で曲線通過時の横動を与えるため,両端軸に対して長いリンクが用いられていることがよく分かる。 参考文献1:台湾鉄道印象(洪致文 著)
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