吉岡心平のマーク

変なコキ10000形(12004)

その他


 黒岩さんから奇妙なコキ10000形の解説を依頼された。
 掲示板には「コキ10000は好きな形式だったのでとりあえず撮っただけだったのですが、今見るとコンテナを載せるところに枕木方向にアングル?がついていて、端面の手すりが側面に移動?しています・・・ このコキの正体は何でしょう?」とある。

 コキ10000形12000番台は「北たから」号運用で必要となった20フィートコンテナ積載用車として、コキ18000・18100番台を改造した番台である。写真のコキ12004はコキ18060を昭和63年9月に改造した。

 平成4年、JR東日本が高速試験車として試作したSTAR21は、軽量と高剛性を両立させたるため、車体にアルミ合金のダブルスキン構造を採用した。当時の技術では薄く幅広のダブルスキン材の製作は極めて難しく、日本軽金属新潟工場が保有していた5,900トン級押出機が唯一製作可能な装置であった。このため同所で製作した長尺のダブルスキン材を車両メーカーに輸送する車両として、当時余剰となっていたコキ12004に白羽の矢が立ったのである。

 ・・・と書いては見たが、実際の使用実績は良く判らない。また改造されたのもこの一両だけと思われる。平成5年7月に廃車となった。


●関連形式 コキ10000形12000(JR貨車037) 改造前の姿を示す。 


【その他資料館32】060425作成R4A、060520リンク追加。

コキ10000形12004の写真

【写真8032】 コキ10000形12004 平成4年9月5日 太郎代駅にて P:黒岩択実

【黒岩さんから貴重な写真を提供して頂きました】