トラ９００００形９１１７８

　これまで製紙原料は無蓋車・長物車により伐採材として輸送されてきたが、木材チップによる輸送合理化を目的に開発されたのがトラ９００００形である。

　本来のトラ９００００形はトラ２３０００・３５０００形を昭和３９〜４５年国鉄工場で改造したもので、９００００〜９０１９６，９０３００〜９２５３６，９９０００，９９００１の２，４３６両が誕生した。
　番台別けの理由は９０１９６までは種車がトラ２３０００形、９９０００番台は側扉自動開閉の試作車であった。
　ヨンサントウでは１段リンクだった９００００番台１９７両は北海道封じ込めとなり、トラ１９００００形

に改番された。

　本形式には網戸の開き方によりさまざまな形態がある。これは着地での荷卸し方法と関係があり、カーダンパによる場合は２分割全開式、チェーンにより上に引き上げる場合は２分割ないし４分割の一部開放式が採用された。なお初期の車両は片側にしか扉が無いものもあった。

　トラ９１１７８は４分割一部開放式で、北海道に良く見られるタイプてあった。運用は陣屋町〜白老間であったが、流石に老朽化が激しく、ワム８００００形４８００００番台に置き換えられ、平成１４年度を最後に姿を消した。

【ＪＲ貨車０３２】０６０３０９作成Ｒ４。