吉岡心平のマーク

コキ10000形10000

JR貨車


 コキ10000形は我国の貨車の至宝だ。
 10000系高速貨車は在来車と隔絶した設計だったため、試作車が2回作られた。最初に作られたワキ10000形10000は有名だが、2回目にコキ10000形20両とコキフ10000形3両が試作されたことは、あまり知られていない。

 コキ10000はそのトップナンバーで、昭和40年に製作された試作グループの一員であった。

 量産試作の目的は編成での走行特性やブレーキ性能、コキフでは各種発電装置の評価などで、試験は数次に亘って行われた。

 落成時の設計ではブレーキシリンダ圧力は一般貨車より高く設計されていたが、試験中に一般貨車との併結を考慮することになったため、ブレーキ装置は大きく変更されている。

 営業開始以降は量産車と一緒に「高速貨物列車」で活躍した。量産車との相違点のうち、外観で容易に判別できるのは、手ブレーキの伝達にチェーンを用いていることと、票挿しの位置が異なることで、車番の標記位置も低くなっている。

 写真は4個積に改造後で、そろそろ廃車が囁かれだした頃のもの。平成6年3月に廃車となった。


【JR貨車033】060330作成R4、060402写真3033の2追加。

コキ10000形10000の写真

【写真3033の1】 コキ10000形10000 平成2年9月2日 東京貨物ターミナル駅にて P:吉岡心平

試運転中の量産試作10000系編成の写真

【写真3033の2】 試運転中の量産試作10000系編成 昭和41年5月28日 吹田駅付近にて P:坂内定比古

【坂内さんから貴重な写真を提供して頂きました】