吉岡心平のマーク

ホキ2800形2817

JR貨車


 今回は、私有貨車で構成されていた生石灰輸送用ホッパ車の中に、忽然と登場した国鉄所有車を紹介する。

 ホキ2800形は35トン積生石灰専用車で、昭和45年度に日車で20両製作された。

 基本構造は私有貨車のホキ8800形を忠実に模倣したもので、「屋根付セキ」の両端にデッキ部を設け、走行性能向上のためBC間距離を伸ばしたものである。設計比重は0.95、ホッパ容積は36.8mであった。

 ホッパ体は全鋼製で、側板や屋根には耐候性高張力鋼板を使用した。

 荷役方式は自重落下方式で、積込口は屋根中央に4個あり、蓋は左右どちら側にも開閉可能であった。荷卸し用の側開戸は自動開閉装置を装備したが、ホキ8800形の電気式とは異なり、新規開発した油圧式とした。車体塗色はホキ2500形と同じ赤3号であった。

 下廻りは共通運用を予定したホキ2500形に準拠したもので、ブレーキは勾配線区に適したASD形積空、台車は大径心皿を用いたTR213台車であった。
 配置はホキ2800〜2807が東京西局で奥多摩〜浜川崎・蘇我間、残りは名古屋局で昼飯〜新湊間に運用された。JR貨物にはホキ2814他の4両が承継されたが、平成7年度に全滅した。


【JR貨車024】051118作成R4。


JR貨物継承車番号表 ■年度別両数変遷

No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車
2814 H0802 2816 H0802 2817 H0802 2819 H0802

【写真3024】 ホキ2800形2817 昭和60年5月2日 昼飯駅にて P:吉岡心平