吉岡心平のマーク

チキ5500二代形5543二代

JR貨車


 チキ5500形と言えばコキ5500形に改番されたコンテナ車を思い浮かべるが、JR貨物が承継したのは二代目形式の車両である。

 チキ5500二代形は、余剰化したコキ5500形をレール輸送用長物車に改造したもので、昭和49年度に72両が製作された。その後、国鉄時代は昭和50・56年度に30,21両がそれぞれ追加され、JR化時点では123両が在籍した。
 改造時は積載するレールの種類により、5500から5900まで100番刻みで番台別けされていたが、その後の用途変更や、JR旅客会社になってからの改番により、現在では混沌としている。

 コキからチキへの改造点は、コンテナの緊締装置を撤去した上で、台枠面上に床板を設置した。

積載の邪魔となる手ブレーキは、側ブレーキに改造され、ブレーキ手摺も伸縮式のものを新設した。塗色はコンテナ車時代の赤3号で、JR貨物所有車はそのままだが、旅客会社に移った車両の中には黒色に変更されたものも多い。

 JR貨物では50mレール用両端車の5500番台10両、中間車である5600番台5両の計15両を承継した。要は3両ユニット5編成がJR貨物所有となった訳である。
 用途はオンレール輸送されるJR東海向レールで、国鉄時代は自社の事業用貨物として輸送されていたが、JR化以降はJR九州〜西日本を経由するため、通常貨物としてJR貨物が輸送を担当することになった。増備車が私有貨車となったのもこのためである。


【JR貨車023】051102作成R4。


JR貨物継承車番号表 年度別両数変遷

No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車
5502 H2003 5509 H2003 5541 H2003 13 5615 H2003
5506 H2003 5510 H2003 10 5543 H2003 14 5618 H2003
5507 H2003 5516 H2003 11 5607 H2003 15 5621 H2003
5508 H2003 5519 H2003 12 5609 H2003 XX XXX H2003

チキ5500形5543の写真

【写真3023】 チキ5500二代形5543二代 平成9年4月29日 黒崎駅にて P:吉岡心平