吉岡心平のマーク

タム1800形1800

私有貨車

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タム1750形
タム1850形

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ロット表


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特別編1034
特別編1036

積荷
●構造

入口


 タム1800は昭和419〜20年頃にタム200形203から改造された。種車は15トン積二硫化炭素専用車で、昭和8年6月新潟で製作され、所有者は昭和工業KKであったが、昭和18年3月に昭和農産化工KKに移籍した。

 同社は昭和酒造KKを改名したもので、ガソリンに混用する無水アルコールを製造する軍需工場であった。当時はレーヨン工業の軍需転換が進んでおり、このため余剰となったタム200形が種車となったものと思われる。専用種別は濃硫酸だが、タンク体は二硫化炭素時代のままで、またタンク内面には鉛ホモゲン処理が施されたとされ

る。これらの特徴は希硫酸には合致するが、濃硫酸輸送にはむしろ不適であり、その真相は戦時の闇のまま残されている。

 落成時の所有者は昭和農産化工KK・常備駅は球磨川貨物駅であった。戦争の落し子だったため戦後は親会社だった昭和電工KKを皮切りに各社を転々とし、昭和39年には東北鉱化工業KK所有・東八幡平駅常備となった。昭和41年6月には東洋高圧工業KK・豊沼駅常備となり、同年10月には曹達商事KKに移籍した。ヨンサントウ目前の昭和43年4月に廃車となったので、写真は廃車直後の姿と言うことになる。


タム1800形のロット表

ロット 番号 製造年 製造所 旧形式 旧番号 落成時の所有者
1800 S19〜20頃 不明▲ タム200形 203 昭和農産化工KK

タム1800形1800の写真

【写真2035】 タム1800形1800 昭和43年5月11日 赤羽駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】

外観はタム200時代そのもので、S字管が無いのが異なる程度か。


【特別編1035】090613作成R4B、131221R4C。