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シキ170形170B

私有貨車

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シキ160形
▼シキ180初代形

 番号
[ロット表]

シキ170A2

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特別編950
特別編952

積荷
●構造

入口


 シキ170形は荷受梁により3形態があるが、今回はその元祖である吊掛式の姿を紹介しよう。

 シキ170は昭和30年7月東芝府中で製作された4−4軸複式の170トン積吊掛式大物車である。日立が昭和29年に製作した150トン積のシキ140形と同じ軸配置ながら、荷重を20トン増とした点に意義がある。

 車体は高張力鋼の全溶接構造で、設計はシンプルを旨とし、吊り掛け梁も単純なトラス構造を採用した。また車体を短縮して自重を軽減するため、4軸台車はシキ140形と同寸とし、車長1m当り5トン以下の制限は台車先端を張り出すことで解決した。軽量化のため車軸は12トン短中空軸を採用、車輪径も800mmとした。

 本車の歴史は改造の連続であった。まず張り出した連結器による横圧過大による脱線で、昭和31年7月に暫定改造後、昭和36年12月に台車先端を1,450mmづつ切断する大改造を受けた。昭和52年3月には保守合理化のため、輪軸を普通の12トン短軸(車輪径860mm)に交換し、自重増をキャンセルするため荷重を10トン減の160トンとした。

 落成時は所有者は東京芝浦電気KK・常備駅は新芝浦であった。昭和35年1月に弓形梁を追加したため、番号は170から170Bとなった。昭和52年の改造で荷重は10トン減の160トンとなった。昭和56年11月に末広町駅に移動し、昭和58年11月に東芝物流KK所有となった。シキ810号車に置換えられるカタチで廃車となった。


シキ170形170Bの写真

【写真1951】 シキ170形170B 昭和55年1月15日 末広町駅にて P:吉岡心平


【特別編951】081113作成R4B。