吉岡心平のマーク

シキ200二代形203二代

私有貨車

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▲シキ200初代形
シキ280形

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[ロット表]


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特別編651
特別編653

積荷
●構造

入口


 貴重な写真を公開頂いている坂内さんのデジタルアルバムから、大物車最大の珍車の呼び声の高いシキ200形を紹介しよう。
 鶴見線沿線に製鉄工場を有する日本鋼管では、工場間で銑鉄を溶けたまま輸送する必要が生じた。このため構内用の銑鉄輸送車を国鉄に車籍編入し、浜川崎〜浅野間で使用したのが本形式である。
 大物車に編入されたのは、あくまで便宜上で、積荷の溶銑は液体だから、タンク車で良かったのかもしれない。

 シキ200形は溶銑輸送用の35トン積大物車で初代が昭和24〜26年に7両、二代が昭和28〜48年に在籍した。これは需要の変化で、輸送が一旦廃止されたためである。

 シキ203二代は昭和28年2月車籍編入された二代目6両のうち一両である。外観的には初代と酷似するため、シキ203初代の継承車とするのが尤もだが、シキ206のように初代と二代が全く異なる例もあり、ここでは即断を避けたい。メーカーは不明で、初代は資料では日本鋼管製とされていたが、これまた怪しいかもしれぬ。

 外観・構造は製鉄所内で使用される産業用貨車そのもので、このため空気ブレーキは装備せず、台車・連結器緩衝器なども国鉄標準と異なり簡易なものだった。また銑鉄の容器である取鍋(?)は輸送の都度、異なるものを積載する。

 所有者は日本鋼管KK・常備駅は浜川崎であった。昭和48年頃に車籍除外となった。


【特別編652】060301作成R4A、081010R4BY。

シキ200二代形203二代の写真

【写真1652】 シキ200二代形203二代 昭和38年3月30日 浜川崎駅にて P:坂内定比古

【坂内さんから貴重な写真を提供して頂きました】