吉岡心平のマーク

シ1形2

私有貨車

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▼シ10形

 番号
[ロット表]


シ7

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特別編525
特別編527

積荷
●構造

入口


 今回はシ1形の中でも、最も古いロットを取り上げる。

 シ1形は10トン積大物車で、大正9年〜昭和32年に9両製作された。
 全て車両メーカーが自社の電車車体輸送用として内製したもので、このうちシ1〜6は昭和3年の改番でホシウ70形74〜77の改番車であった。なお同形式は番号により荷重10、12、15トンの3種が混在していたが、改番時にシ1、シ10、シム1形の3形式に分割されている。

 シ2はホシウ70形74〜77からなる4両ロットの一員として、大正10年10月汽車で製作された。
 台枠は積荷である電車車体のトラス棒を避けるため、中央部が一段低くなっている。形状からは

弓形梁より低床式と言うのが相応しかろう。戦後製と異なり、台枠を魚腹形にせず強固なトラス棒で強度を保持した点が興味深い。
 台枠長さは14,935mm、BC間距離は10,973mmであった。台車は床面を下げるため、上面を平坦とした軸距1,524mmの菱枠台車で、便宜上TR15とすべきものである。

 所有者は汽車製造KK東京支店・常備駅は安治川口であった。常備駅は昭和12年12月に小名木川駅に移動し、その後会社名も汽車製造KKとなった。晩年は写真のように新幹線の輸送用控車となり、ヨンサントウでは65km/h制限車としてシ200形に改番され、その202となった。老朽化のため同社製のシム1形に役目を譲り、昭和45年8月に廃車となった。


シ1形2の写真

【写真1526】 シ1形2 日時不明 汽車会社構内にて P:豊永泰太郎

【豊永さんの貴重な写真を提供して頂きました】

新幹線輸送用控車として使用されていた頃の写真で、台車上に死重を積載している。


【特別編526】040910作成R4、040918リンク追加、050409R4A、090108R4BY、140201R4C。