吉岡心平のマーク

シキ130形130

私有貨車

 形式
索引

シキ120形
シキ140形

 番号
[ロット表]


 ページ
索引

特別編370
特別編372

積荷
●構造

入口


 昭和20年代末期から昭和30年代初めは、重電メーカーのシキが、百花繚乱と花開いた時期であった。

 シキ130形は3−3軸複式ボギーの100トン積落し込み式大物車で、昭和28年4月日車支店で製作された。三菱のシキ120形(特別編211)に遅れること半年であった。
 本形式の特徴は、初めて「分割落込式」と言うべき構造を採用した点にある。シキ80形等、在来の落込式大物車は、積荷を車体中央にある亀甲形の穴に積載するため、取卸しの際は積荷を荷受梁の上に吊上げる必要があった。一方、本形式は荷受梁を左右中央の3部分に分割することで、荷役時の積荷の吊上げを無くすことが出来た。

 この方式は、その後登場した「シュナーベル式」が大型トランス輸送の主流となったため、本流とは成り得なかった。一方100トンクラスの中型トランスには適した方式で、その後明電舎や高岳製作所など中堅メーカーは、シキ290形でこの方式を採用している。

 車体はまくら枠2組と荷受梁から構成され、荷受梁はトラス構造で長さは左右4,925mm・中央6,600mmであった。左右と中央の荷受梁はピンで結合され、空車時は中央部を内側にセットすることで車幅を270mm狭くすることが出来た。
 台車は板台枠式の3軸台車で、軸距は1,550 mmX2でシキ100形と同一で、車軸は12トン短軸であった。

 その後、昭和36年には空車回送の効率化のため、運転最高速度を45km/hから65km/hに向上し、普通貨物列車に連結可能とする改造を受けた。改造では台車間の荷重バランスを改善するため、第1・第4台車の心皿位置を55mm車端寄りに移し、全長が110mm長くなった。また自連緩衝器も油圧式に交換された。

 所有者は東京芝浦電気KK・常備駅は新芝浦であった。昭和58年1月、貨物駅集約により常備駅は浅野となったが実態は従来通りであった。同年11月には東芝物流KKに移籍され、昭和60年6月に廃車となった。


【特別編371】030422作成、040428R4、050420R4A、090416R4BY。

シキ130形130の写真

【写真1371の1】 シキ130形130 P:吉岡心平所蔵

落成時の写真、ところで荷受梁は何色なのだろう?

シキ130形130の写真

【写真1371の2】 シキ130形130 P:吉岡心平所蔵

改造後の写真で、社紋が小さくなった。

シキ130形130の写真

【写真1371の3】 シキ130形130 昭和51年9月5日 塩浜操駅にて P:吉岡心平