吉岡心平のマーク

タム23900形23928

私有貨車


 今回は久々にマルロのタンク車だ。

 タム23900形はタム3900形15トン積カセイソーダ液専用車のうち、2段リンク化改造を受けなかった車両を改番したものである。種車は3926〜3929,3942の5両で、番号はタム3900形時代の番号+20,000とされた。
 形式変更は単なる改番なので、外観・構造の特徴は種車の話をそのままする事になる。

 タム3928は、昭和23年11月東洋レーヨンで製作された戦災復旧車であるタム900形944に遡る。同社製のタム900形としては最も初期のグループで、国策パルプ所有であった。

 その後、昭和31年7月日車支店で、保温キセの取付改造を受け、タム3928に改造された。タンク体と台枠以下は種車のものを流用したようだが、タンク受台は日車製の物に交換された。またドーム周囲のキセは省略されている。
 台枠は戦災国鉄貨車から流用したものだが、長土台受の残滓が残されているところから、有蓋車起源のものと思われる。ブレーキ装置はKC、走り装置は1段リンクであった。

 マルロ改番での所有者。常備駅の変化はなく、国策パルプ工業所有・幌別常備であった。昭和47年4月の合併で山陽国策パルプKK所有となったが、一年後の昭和48年3月に廃車となった。


カセイソーダ液専用車のガイド


【特別編365】030402作成、040407R4、050430R4A、070702R4A2。

タム23900形23928の写真

【写真1365】 タム23900形23928 昭和45年8月17日 幌別駅にて P:堀井純一

【堀井さんから貴重な写真を提供して頂きました】