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タサ3700形3700

私有貨車

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タサ3600形
タサ3800形

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特別編309
特別編311

積荷
●構造

入口


 私有貨車の世界に「ベンゾール」、「トルオール」はあるが、「キシロール」はない。その代わり、突然「オルソキシレン」が登場する。

 タサ3700形は20トン積オルソキシレン専用車で、一専用種別一形式一両の珍車である。昭和36年8月富士重で製作された。
 積荷はキシレンの異性体の一つで、精密蒸留で分離できるため、古くから単品として取引されていた。ただ何ゆえ専用タンク車を新製したのかは判らない。
 外観・構造はベンゾール専用車と同一で、敢えて専用種別を別ける理由は見当たらない。設計比重は0.88、タンク容積は22.7mであった。

タンク体は普通鋼製で、直径1,950mm・長さ7,950mmであった。6年先輩のベンゾール専用車であるタサ1050形と比べると、タンク寸法は10mm細く、長さは50mm短い。
 台枠は標準的な平形で、長さ8,900mm・BC間距離5,600mmである。台車はTR41Cから、第一次改造でTR41Dとなった。

 落成時の所有者は三池合成工業KK・常備駅は大牟田であった。落成後8ケ月の昭和37年4月に、所有者は三井化学工業KKに変わった。常備駅は例によって昭和39年12月から昭和48年9月に宮浦となっている。昭和43年10月に三井東圧化学KKとなり、平成元年3月に廃車となった。


【特別編310】031121作成、031126R4、050407R4A、070915R4A2、080601R4BY。

タサ3700形3700の写真

【写真1310の1】 タサ3700形3700 昭和51年10月13日 大牟田駅にて P:吉岡心平

タサ3700形3700の写真

【写真1310の2】 タサ3700形3700 昭和51年10月13日 大牟田駅にて P:吉岡心平